高校生と安田市長が「ふれあい対話」 奄美市、奄美高校で初開催
鹿児島県奄美市の安田壮平市長と市民が意見を交わす「市民と市長のふれあい対話」が17日、同市名瀬の県立奄美高校(脇浩一校長、生徒352人)であった。ふれあい対話は、市民意見の市政への反映を目的に安田市長が2022年度から続けており、高校での実施は初めて。代表生徒らが市営の寮や通学路の整備を要望したり、奄美市発展に向けて市長が思い描く将来計画などについて質問したりした。 市は24年度、月1回のペースでふれあい対話を開催。奄美高では体育館に全校生徒が集まり、市長の話に耳を傾けた。 前半は安田市長が講話。「夢や目標を持つためにも、いろいろな経験、体験をしてほしい」と語り掛けたほか、政治・行政参画の大切さや、就職、結婚、子育てに対する思いを、自身の経験も交えて伝えた。 後半は生徒代表7人が舞台に上がり、安田市長、諏訪哲郎副市長らと向き合う形で意見交換。機会電気科2年の生徒は「男子寮がなく下宿しているが、より安価な市営の寮や下宿があれば、島外から奄美高へ進学する生徒も増えるのではないか」などと提案した。 家政科3年の生徒は安田市長に、市長就任から3年で変わったことや、若い世代に期待することは何かを質問した。安田市長は市民への情報発信が不十分な点を反省しつつ、官民連携の推進などを変化の一例として紹介。生徒らには「『ないもの』は自分たちで生み出してほしい」などと語り掛け、主体的活動や、まちづくりへの参画に期待を寄せた。 生徒会長の法晴仁さんは「市長との対話を通じ、生徒が主体的に奄美大島の未来について考え、理解を深める力になったと思う」などと語った。 市は今年度、大島高、大島北高でもふれあい対話の開催を計画している。