ロシア兵が「ナチス式敬礼」をした?という話題より注目すべき「ロシア海軍の日」の椿事
原潜も軍用機も姿見せず
インドの有力紙ヒンドゥスタン・タイムズ紙によれば、インドの海軍兵たちは事実、インド海軍のフリゲート艦「INSタバール」に乗船して式典に参加していた。「インドとロシアの海上協力を強化する」ための訪問だという。 ロシア海軍の日の祝賀式典には、ベネズエラやベトナム、キューバなど計31カ国が参加した。米シンクタンク「戦争研究所」は、ロシアのアレクサンデル・フォミン国防次官は式典に合わせて訪問した中国海軍上将の胡中明司令官およびミャンマー海軍のウィン・ティン司令官と会談し、より緊密な協力関係の構築について議論したと伝えている。 戦争研究所はまた、式典の目的は「西側に対抗するロシア主導の国家グループを創設するための取り組みの一環として、非西欧諸国との関係を誇示すること」だと分析した。 【バルト海は危なくて】 しかしロシアのテレグラムチャンネル「Agentstvo」は、2024年のロシア海軍の日の式典は2017年以降で最も規模が小さく、昨年に続き原子力潜水艦や軍用機が披露されることはなかったと伝えた。 またイギリスの情報機関が先週報じたところによれば、祝賀の恒例行事の一つで28日のメインイベントでもあったバルト海のクロンシュタット海軍基地までの艦船パレードも、安全上の理由で中止されたという。 英国防省は7月26日に、中止されたクロンシュタット海軍基地までのパレードは、ウクライナに本格侵攻して以降はむしろ、士気向上のため最も注目度の大きい重要イベントだったと指摘。 それができなくなったということは、スウェーデン、フィンランドのNATO加盟でバルト海沿岸の勢力図が大きく西側に傾いた今、「ロシアが自国の軍の安全を保障できない傾向が強まりつつあることを浮き彫りにしている」と述べた。