トークバラエティがこんなに多い今、個人の努力で防ぐのは限界がある? かまいたち濱家「薬剤師蔑視で炎上」も“同情”すべき理由
そのため、より多くの視聴者から見られているという意識を持たなければ、思わぬ場所で足を踏み外してしまいかねない。ローカル番組が持つ「独特のノリ」が、そのまま日本中に展開されたことによって、温度差が生じている可能性もある。 制作陣の想像力不足、アンチテレビの加速、トークバラエティーへの依存、TVerの出現……。こうした数々の「変数」がかけ合わされることで、今回の発言が炎上に至ったと考えると、かまいたちほどの売れっ子であっても、出演者一人ひとりの配慮で、どうにかなるレベルを超えている印象を受ける。
だからこそ、番組制作者たちの的確な編集判断が必要となるわけだが、こちらはこちらで人材不足が叫ばれている。かつてのような徒弟関係が時代錯誤と指摘され、若い映像クリエイターがYouTubeに活路を見いだす昨今、テレビ復調に向けた道はあるのだろうか。
城戸 譲 :ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー