「脳の朝活」で午前中からスッキリ効率アップ!「朝日を浴びる」「音楽を聴く」…10の習慣で順序良く脳に刺激を与えて脳を活性化
「朝が弱い」「疲れやすい」は体質ではなく、脳が覚醒していないからかもしれません。自ら考案した「脳の朝活」で人生が一変したという《脳のスペシャリスト》の加藤俊徳先生が、とっておきの習慣をご紹介します(構成=山田真理 イラスト=宮下和) 【図】8つの脳番地とは? * * * * * * * ◆目覚めたら、8つの脳番地を刺激しよう どれか一つでも続けることが大切。無理せず楽しく実践してみて ◆【朝活1】朝日を浴びる <(1)運動系・(2)視覚系> 目が覚めたら、すぐに布団から出てカーテンや雨戸を開けましょう。この動作でまず運動系脳番地が、「天気はどうかな」と外を眺めることで視覚系脳番地が刺激されます。 また朝日を浴びると、強い光の刺激によって脳内で睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑えられ、脳と体の覚醒スイッチがオンに。 脳を活性化させる脳内物質のセロトニンの分泌も促されるため、明るく前向きな気持ちで一日を始めることができるのです。 ◆【朝活2】ラジオをつける、音楽を聴く <(3)聴覚系> 布団からなかなか出られない人は、まず聴覚系脳番地を刺激して脳の覚醒を促すのも手です。 ラジオは、テレビやスマートフォンと違って映像や文字から内容を補えないぶん、どんなことを話しているかしっかり聴いて内容を理解しようとするので頭が冴えます。番組は音楽メインのものより、トークがメインのもののほうが効果的。 とはいえ、「私はやっぱり音楽がいい」という人は、たとえばギターやドラムなど特定の楽器の音を追いながら集中して聴くといいでしょう。
◆【朝活3】鏡を見てにっこり <(1)運動系・(2)視覚系・(8)感情系> 簡単にできて効果が高いのが、「鏡の前で満面の笑み」です。 就寝中は顔の筋肉がほぼ動いていないため、寝起きは能面のように無表情になっています。表情筋を大きく動かして笑顔を作ると、運動系脳番地を刺激できるのです。 たとえ作り笑いでも、笑顔になれば脳は「今楽しいんだ!」と錯覚。それを鏡で確認すれば、視覚系脳番地とともに感情系脳番地も刺激され、「今日も楽しい一日になりそう」と前向きな気持ちになれるでしょう。 ◆【朝活4】みんなに「おはよう」と挨拶 <(2)視覚系・(4)伝達系・(5)思考系・(8)感情系> ペットや観葉植物、庭の草木など物言わぬ相手にも「おはよう」「今日も元気だね」と声をかけてみましょう。たとえ返事がなくても、話しかけることが伝達系脳番地を刺激します。 また、相手の様子を観察することで、視覚系脳番地が、観察によって感情が左右されることで感情系脳番地が活性化されます。 自分に向けて「今日も頑張るぞ」と声をかけることも、伝達系脳番地を刺激。やる気を生み出す思考系脳番地の活性化につながるので、声に出してみましょう。 ◆【朝活5】歌いながら家事をする <(1)運動系・(3)聴覚系・(4)伝達系・(5)思考系> 「デュアルタスク」といって、2つのことを同時に行うことは、多くの脳番地を使います。 たとえば朝食の準備や掃除などを、歌いながら行ってみましょう。手と口を連動させて動かす運動系、2つの動作を同時に行う思考系、歌声を外へ向けて発する伝達系、さらに声を聞く聴覚系とまさに脳全体がフル稼働。 注意力もアップして、その日のうっかりミスも少なくなるはずです。