レッドブル代表、不振が続くペレスの更迭の可能性を示唆? 「いずれ難しい決断をしなければならない時がくる」
苦戦が続くセルジオ・ペレスについて、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、メキシコシティGPの週末にできる限りのサポートを行なったと語った。しかしペレスの状況は好転せず、「難しい決断」を迫られる時が来ると明かした。 【ランキング】取りこぼしが目立つペレス。ランキングはトップ4チームの中で最下位の8番手 ペレスはメキシコシティGPで、母国のファンからの大歓声を受けながらも、予選ではQ1敗退。決勝レースでもグリッドポジションよりも前からスタートしてしまったことで、タイム加算ペナルティを受けた。 さらにRBのリアム・ローソンとの激しいバトルに巻き込まれた結果、ターン5で接触し、フロアとサイドポンツーンにダメージを負い、ペースを失うこととなった。結果的にペレスは17位完走……終盤ファステストラップを狙いに行き、追加のピットストップを行なったとはいえ、完走したマシンの中では最下位でのフィニッシュだった。 ペレスはこのメキシコの週末は「ひどい」ものだったと認めた。これでレッドブルは、コンストラクターズランキングで遂に3番手に後退。この成績は、ペレスの取りこぼしという部分が大きいというのは間違いなく、ペレスに今後さらなるプレッシャーがかかるのは避けられないだろう。 ペレスの将来について尋ねられたホーナー代表は、次のように語った。 「チェコはまたもひどい週末を過ごした。メキシコは、彼にとって何もうまくいかなかった」 そうホーナー代表は語った。 「彼は、F1が結果が重視されるビジネスであり、結果が出なければ必然的に注目が集まってしまうことを理解している」 「その点は常に精査される。チームとして、両方のマシンでポイントを獲得する必要がある。それがF1の本質なのだ」 その精査は2025年までかかるのか、それとも今シーズン中にも何らかの変更を加える可能性があるのか? そう尋ねられたホーナー代表は、ペレスがサンパウロGPを走ることは認めたものの、それ以降については保証しなかった。 「チームの観点から言えば、我々は彼を全力を尽くしてサポートしようとしている」 そうホーナー代表は言う。 「我々はチェコをサポートするために、できる限りのことをしてきた。ブラジルでもそうするつもりだ」 「しかし、できることは限られている。難しい決断を下さねばならない時もやってくる」 「我々は現在コンストラクターズランキングで3番手だ。我々は勝てるポジションに返り咲くことを決意しているが、次の4レースでそれを達成するのは難しいだろう」 ペレスはメキシコでのローソンの攻撃的なドライビングに激怒し、ポイント獲得のチャンスを台無しにされたと批判している。しかしホーナー代表としては、どちらのドライバーの肩を持つつもりはないようだ。 「あれがレースだ。あのコーナーでは、厳しい戦いが数多く見られた」 ホーナー代表はスカイスポーツF1のインタビューにそう語っていたが、紙媒体を対象とした会見でも、次のように語っている。 「今回のことは、両チームが互いにレースをしているということだ。同じオーナーだが、レース中の戦い方はそれぞれ独立しているということを示すモノだったと思う」 「リアムはインシデントに関してチェコに謝罪している。そこから教訓も得られるだろう。しかしチェコとしては、ダメージを負ったことで貴重なポイントを失うのは、確かにフラストレーションが溜まるだろう」
Filip Cleeren, Erwin Jaeggi