若年層はフリマアプリを好み、おじさん世代はYahoo!オークションを好む? なぜ世代差があるのか
メルカリが2023年に発表した「世代別の消費行動・資産認識」に関する調査結果によると、「保有しているモノを売ってから欲しいモノを購入することがありますか?」という質問に対し、Z世代は46.6%が「よくある」「たまにある」と回答。一方、バブル世代は26.8%に留まっています。 また、最近では「メルカリ読書」という言葉が聞かれることも。
これは本を購入した瞬間に出品し、購入されて発送するまでの間に読み切ってしまうムーブのこと。一度しか読まない美品ならば7割程度の出品価格でも販売可能な上、「読んでいない本が溜まっている状態」にもならないため、若者の間ではメソッド化しているそう。 こうしたムーブからも分かる通り、若者は手元にモノを残さない傾向が強まっており、「落札」に時間がかかるYahoo!オークションよりも、売り買いが即時行われやすいメルカリの方が人気のようです。 ■売り手が値段を決める「フリマアプリ」 先述した通り、フリマアプリは売る側が値段を決めるのが特徴。そのため、複数の購入者からの入札が生じづらく、モノが即時に売れやすいです。ミニマリスト志向が強いZ世代にとっては「不要なモノをすぐに処分できる」ので使い勝手がよいでしょう。 売り手がそのモノの価値を知らないと、本来もっと高く売れるはずのモノを安く売ってしまうことになりかねません。逆に言えば買い手側には掘り出し物のチャンスが生まれることになります。 ■買い手が値段を吊り上げる「オークション」:ヴィンテージ品などと相性が良い 一方でネットオークションはフリマアプリとは違い、その商品に価値を感じた買い手側が入札して値段を上げていきます。具体的にはヴィンテージ品や希少性が高いアイテムと相性がよく、高値で取引されるケースも少なくありません。 そのため、経済的に余裕のある大人向きという見方もできるでしょう。システム的に、そもそも「パッとモノを手放して新たなモノを買いたいZ世代向け」というよりは、モノの価値を正確に見極めて取引をしたい「より年代が上の層」にオークションは適していると言えるかもしれません。 もしかしたらフリマアプリをZ世代が愛用するのは「取引単価が低い」からに過ぎず、Z世代も年齢を重ね、高価な取引を行うシーンになるとオークションを活用するのかもしれませんね。フリマアプリとネットオークションの今後の市場の変化にも要注目です。
オトナライフ