レノボ「画面が伸びるノートPC」を製品化。CES 2025で新型PCを複数発表
レノボは1月7日(現地時間)、アメリカ・ラスベガスで開催中の「CES 2025」に合わせて、新型PCやタブレットなどを発表した。 【全画像をみる】レノボ「画面が伸びるノートPC」を製品化。CES 2025で新型PCを複数発表 注目は世界初の「ローラブルディスプレイ」を搭載したノートPCだ。独自の機構により、画面が縦に伸びて作業領域が広がる。 いずれの製品も日本での発売についてはまだアナウンスされていないが、世界シェア1位のPCメーカーであるレノボが製品化した新技術の片鱗を紹介する。
コンセプトではない画面が縦に伸びるノートPC
新製品の「ThinkBook Plus Gen 6 Rollable」は、一見すると14インチ有機ELディスプレイを搭載したノートPCだ。インテルCoreプロセッサーを搭載し、各種AI機能が利用できる。 しかし、専用キーやジェスチャー操作をすると、ディスプレイが縦に伸び、縦長16.7インチ相当のディスプレイに変わる。 レノボによると、作業領域は約50%増加する。縦に伸びるため、例えばWeb会議ツールとメモアプリなど、上下に別のアプリを立ち上げることで作業が効率化できる。 すでに市販されているモバイルディスプレイを使うことでも作業領域は拡張できるが、コードなどでの接続が不要である点や継ぎ目のない見た目がThinkBook Plus Gen 6 Rollableの魅力と言えるだろう。
Webカメラ埋め込みで画面占有率98%
面白い特徴を持つPCという意味では「Yoga Slim 9i」も挙げておきたい。 Yoga Slim 9iはプレミアムモデルであるYogaシリーズの最新機種で、 14インチ4K有機ELディスプレイを搭載している。 チップセットは最大構成でインテルの「Core Ultra 7 258V」を搭載し、マイクロソフトの定めるAI PC「Copilot+PC」の基準も満たす。 特徴的なのはディスプレイとWebカメラにある。 最近のレノボ製品は画面縁から凸型に飛び出る形でWebカメラを搭載しているが、Yoga Slim 9iは少し凸があるものの、額縁上にはWebカメラが存在しない。 Yoga Slim 9iのWebカメラは画面の下(下部ではない)に埋め込まれている。カメラアプリやMicrosoft TeamsなどのWebカメラが必要なシーンになると、自動的に画面中央上部にカメラ穴が現れる仕組みだ。 レノボはWebカメラを埋め込むことでディスプレイの狭額縁化を実現しており、Yoga Slim 9iについては「世界初の98%の画面占有率を誇るノートPC」と称している。
小林 優多郎