新幹線の台車亀裂でJR西日本が会見(全文2)亀裂のメカニズムは確認中
神戸製鋼所の部材は使っていないのか
神戸新聞:すいません、何点かあるので、1つ1つ伺ってまいります。神戸新聞の【ヨコ*シ 00:44:22】と申します。まず最初ですけれども、先ほど鋼材についてのお話ありましたけれども、今回のこの台車についてですけれども今、ちょっと話題になっています、神戸製鋼所の部材は使っていないという認識でよろしいでしょうか。 吉江:軸箱については神戸製鋼のものがございましたけれども、これは正規のもの。要するに神戸製鋼のもの、全て悪いっていうことじゃ、規格外ではございませんでしたので、これは正規のものでございました。それから軸箱のふたについてはちょっと今、調査している段階ですけども、どこのメーカーかちょっと今、分からない状況です。これから調査の段階でそこをちゃんと、今の汚れだとかそういうものを取った上で調べていくので、現時点でちょっと今、分かっておりません。 神戸新聞:ありがとうございます。あと、先ほどこれからの対策として、車掌からの検知という説明がございましたけれども、これはもともと台車の異常があった場合というのは、運転手のところにランプが点灯して知らせる仕組みがあったと思うんですが、この従来のこの仕組みだとどういったところの異常で、どのように反応するんでしょうか。それをちょっと確認させてください。 森川:すいません。例えば車軸が回転をしなくなったりとか、あるいはモーター側で問題があったり、いわゆる回転系のところに支障があると、例えば温度が、台車の温度が【軸温 00:45:52】が上がったりすることがございます。そういったときに、台車表示灯という形のものが運転台で表示をいたします。それを運転士が確認をすれば直ちに停車をするという、こういうことがあります。 吉江:あとブレーキ。 森川:ブレーキ関係もそうですね。ブレーキ関係の不具合も一緒でございます。 神戸新聞:温度とそのブレーキっていうことですか。で、台車の点灯をした場合っていうのは、確か運転士の方って即停車するようにというふうに教育されていると思うんですけれども、それは言ってみればかなり重大なトラブルに発展する可能性があるということですよね。台車のトラブルというのは。そうですね。 森川:はい。 神戸新聞:でしたら、今回、異常の臭いとか異音があったときに、台車の異常を疑ってそういった点検をするということを今回、社内でも点検をされているそうなんですが、そういった場合、例えば台車で異常を知らせるランプが点灯したときには、おそらく車掌さんが床下点検なんかを行うというふうに決まっていると思うんですけれども、今回はそれをされているのでしょうか。 森川:今回はできておりません。で、おっしゃるとおり、その台車表示灯が点灯した場合の取り扱いというのはそういう形になっております。今回は台車表示灯、点灯しませんでした。ただ、しなかった場合でもこういう事象になったということです。で、最終的にああいった亀裂なり、いわゆる台車部分に非常に大きなダメージを受けていたということを踏まえて、台車表示灯がつかなかったとしても、こういう状況があるということを含めて、きちんとそれは教育をし、訓練をし、さらにその浸透をしていくということをしていきたいと思っております。 神戸新聞:要はこれ、車内点検されているわけですよね。車掌さんがまず車内点検をして、で、岡山駅から保守担当社員の方が乗って、この方もいずれも社内の中で点検をされているわけなんですけれども、そこまで車内に異常が見つからなかった場合、台車を疑うっていうのは普通に考えれば、われわれ、まったく素人で恐縮なんですけれども、車内で異常が見つからなければ車外、もしくは台車のほうに、動力系のほうに異常があるんではないかと疑って調査するのがしかりだと思うんですが、そこは指令も含めてどのような指示をされているのでしょうか。 森川:今回の場合、音と臭いということだったと思います。で、それぞれの乗務員同士の情報の交換のやり取りでありますとか、あと指令とのやり取りについて今、中身で精査をしているわけです。その中でどういう課題なり問題点があるかということをきちんと見つけた上で、しっかりと対処していきたいというふうに考えております。 神戸新聞:よく分からないのは今、説明していただいたんですけれども、おそらくここが一番最後のコミュニケーションの問題になってくるのかと思うのですが、車掌、運転士が異常を発見して、それを指令のほうに相談すると。そうなったときに、今おっしゃったように例えば音については種類のマニュアルがあるとおっしゃっていましたね。あとそういったものがマニュアルがあるということやったんですけれども、原因が究明できていない。で、社内からは異常が見つかっていないとなれば、指令のほうで、台車の保守点検なり、停車したときですね、停車したときの保守点検なり、一番早いのは床下点検ですかね。これは車内からでもできますから、そういった点検の方法があったと思うんですけど、これをなぜ指示しなかったのか。なぜしなかったのか。してなかったことになぜと言ってもしょうがないかもしれませんけど、それについてはどのように考えていらっしゃいますか。 森川:私どもも今回の場合のように臭いがあり、あるいは臭いは臭ったり、消えたりしていたんですけれども、あとは先ほどのもやであるとか、異音が発生している。こういう状況の中で、必ずしも正常な状態じゃないということを踏まえれば、途中の駅で点検をするべきであったというふうに思っています。ただ今の仕組みなり、環境の中でそれができなかったということは、われわれとしてもしっかりこれから取り組むべきことがあるのだろうなというふうに感じているところでございます。 神戸新聞:それは現場の判断の誤りだけではなかったということ。 森川:そうです。 神戸新聞:他社さんのお話で恐縮なんですけど、例えば他社で同じように新幹線を運行されているところでしたら、例えば今回のように台車の異常を知らせるランプがつかなくても、台車の異常が疑われる場合は同じように停車をして、緊急点検をするというふうにされている社もあると思うんですね、ご存じだと思うんですけれども。これは西日本さんでは、これはされていなかった。それは明記された規定とかではなくて、社員教育の段階でそのようにされていると私は伺っているのですけれども、西日本さんでは、これまではそれがなかったということなんですね。 森川:そういう形での教育っていうのはできていなかったと思います。 神戸新聞:ありがとうございました。 司会:はい、ありがとうございました。それでは右側の前から3番目の方、お願いします。 【連載】新幹線の台車亀裂でJR西日本が会見 全文3へ続く