「デュオ」で躍進の化粧品企業、競合急増で路線転換の背景
ブランド・アンバサダーに俳優の新木優子さんを起用するなどして、反転攻勢に挑む(撮影:梅谷秀司)
2010年に発売したクレンジングバームの「DUO(デュオ)」で一世を風靡したプレミアアンチエイジング(4934)が岐路に立たされている。大きな収益柱だったDUOが競合に押され、新たな収益基盤づくりに迫られているのだ。 プレミアアンチエイジングは2009年設立後、翌2010年に発売したデュオが成長を牽引してきた。これまでメイク落としといえば、ファンケルの「マイルドクレンジングオイル」をはじめとしたオイル状の商品が主流だったところ、急拡大したのがデュオを代表とするクリーム状のメイク落としだった。これは化粧を落とす効果に加え、保湿力も高いという機能性をアピールすることで顧客を獲得してきた。 とくに起爆剤となったのは、2021年3月に投入されたデュオの新商品「ブラックバーム」だ。若年層を中心に大ヒットし、デュオはクレンジングバーム市場においてトップシェアを獲得。これにより2021年7月期の売上高は328億円1500万円(前期比60%増)、営業利益46億8000万円(同2.8倍)と、業績はうなぎ登りに成長していった。
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伊藤 退助