姿勢を支え、体を動かす起点となる場所＝体幹は、大人世代ほど強化したいところ。体幹トレーニングの第一人者・木場克己さんが鍛え方を指南してくれた。

大人こそ鍛えるべき“体の幹”=体幹

体幹とインナーマッスル　トップス・レギンス／インターテック（suria）

そもそも“体幹”とはどの部分を指し、なぜ重要なのだろうか。 「体幹とは胸部、腹部、背部、腰部で構成される胴体を指しますが、鍛えるといいと言われているのは特に体幹のインナーマッスルのことです。 体の“幹”と書くようにこの部分は姿勢を支え、体を動かす起点となる場所。体幹力がないと姿勢がくずれ、疲れやすく、太りやすくもなるので、大人世代こそ鍛えるべき。鍛えると以下のように多くのメリットがあります」（木場さん）

体幹力アップで得られる6つのメリット

【1】 姿勢がよくなり見た目が若返る 体幹には背骨や骨盤の向きや角度に影響を与える筋肉が集中している。体幹の筋力が弱いと背骨や骨盤の向きが正しい状態からずれて、姿勢がくずれる。 【2】 ぽっこりお腹が引き締まる お腹が出ているのは腹圧が低いから。そして腹圧を左右するのが体幹の筋力。体幹の筋肉がしっかり連携して動くと、腹圧が高くなってお腹が引き締まる。

腹圧が低い

●腹圧が低い 体幹力が弱いと腹圧が低くなり、内臓を正しく維持できず背骨が反ってお腹が出る。

腹圧が高い

●腹圧が高い 体幹力が強いと腹圧が高くなり、背すじも伸びて骨盤も安定し、お腹もすっきり。

【3】 代謝が上がって太りにくくなる 体を動かすとき、まず使われるのが体幹の筋肉。体幹を鍛えて眠っている筋肉を目覚めさせれば基礎代謝がアップし、消費エネルギーが増えて痩せやすい体に。 【4】 疲れにくくなる すべての動きの起点となる体幹力が強いと、筋肉がスムーズに連携するため余計な力を使わずに楽に動けるようになるので、疲れにくい体になる。 【5】 肩こり・腰痛の予防・改善 体幹力が弱いと姿勢がくずれ、肩や腰など特定の部分に負担がかかり、肩こりや腰痛が発生。体幹力があればこんな負担がなくなり、こりや痛みを予防・改善できる。 【6】 ケガをしにくくなる 体幹力が弱いと体を支えにくくなるので、転んだり倒れたりしてケガをしやすくなる。体幹力があれば体に軸ができて安定するので、ケガを防げる。