友人宅は、浴槽のお湯を「追い焚きで2日使う」そうです。節約になるそうですが、衛生的に大丈夫なのでしょうか…?
寒い時期には大幅に温度を上げる必要がある
寒い時期になると水温が下がることから、風呂に入るには夏と比べて大幅に水温を上げる必要があります。11月における水道水の平均水温はおよそ15度で、これを40度まで温めるとなると、上昇させる温度は25度です。 夏の場合と同じく給湯器の熱効率を80%、発熱量を1万755キロカロリー、基準単位料金を143.61とすると、ガス料金は以下のように計算されます。 200×25÷(0.8×1万755)×160.77=93.42 つまり、毎日水を温めるのに約93円かかります。1ヶ月を30日として、93.42×30=2802となり、夏の約1460円と比べて約1400円高くなることが分かります。
2日目のお湯は衛生的に良くないのがデメリット
風呂水の入れ替えを2日に1回に済ませると、水道代はお得にはなりますが、大きなデメリットがあることを忘れてはいけません。残り湯を放置することで菌は圧倒的に繁殖するのです。 衛生微生物研究センターの調査結果によると、入浴人数が2人だった場合、1ミリリットルあたりの細菌数が入浴前に40だったのに対し、一晩放置させて培養させると入浴後は110に、一晩放置すると25万にまで増えたとなっています。 衛生面が気になる人は、2日に1回はたまった浴槽の水を使うのではなく、シャワーのみを利用するのもいいかもしれません。 人によりますが、シャワーで使う水量は風呂よりも少なく120リットルと仮定されます。10分間で120リットル使用する場合のガス代は、冬の場合120×25×(0.8÷1万750)×160.77=約36円と計算できます。1リットル当たりの水道料金が0.24円とすると、120リットル使っても120×0.24=約29円です。 水道代とガス代と足しても36+29=75円と、1日当たりのコストはシャワーのほうが20円弱安いことが分かります。
お風呂のお湯を2日使っても、大きな節約にはならない
今回は、お風呂のお湯を2日間使用した場合のメリットやデメリットを紹介しました。水道代だけで節約にはつながりますが、細菌が増殖してしまい、衛生面で懸念が出てきます。 そのためほかの方法で節約するのであれば、浴槽につかる代わりにシャワーを使うなどの手段が考えられます。節約も大切ですが、体への影響にも留意することも忘れないようにしましょう。 出典 東京ガス ガス料金表 一般契約料(2024年10月検針分) 株式会社衛生微生物研究センター お風呂の残り湯は使ってもよい? 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部