体系的な知識を学びたいときに役立つ「THIEVES」学習法
定評のある学習法は豊富にあります。自分がどのようなタイプの学習者で、知識をどうやって身につけるのが得意なのかによって、選択肢はさまざまです。 あまり話題にあがることはありませんが、新しい情報や知識が書かれた文書を批判的に読み進められるよう助けてくれる学習法として「THIEVES」があります。 進学して人生の新たなステージへと踏み出すとき、あるいは、仕事で新しい知識を大量に学ばなくてはならないときなどに、ぜひ活用してみてください。
THIEVESメソッドとは
オハイオ州にあるケント州立大学などの大学が推奨する「THIEVESメソッド」は、文書を批判的に考えながら読み進めることを目的とした読書法です。 THIEVESという名前は、読む対象のコンテンツに関係する、以下の要素の頭文字に由来します。 Title(タイトル) Headings(見出し) Introduction(導入部) Every first sentence in a paragraph(各セクションの冒頭文) Visuals and vocabulary(視覚的要素と語彙) End-of-chapter questions(章の最後で提示される疑問) Summary(要約) THIEVESメソッドで文書を読む際には、「それぞれの章からどんな学びを得たいのか」「そこに含まれている情報はどのように結びついているのか」を探り当てることを目指します。 読みはじめる前に、THIEVESで表される7つのカテゴリーを一つひとつ書き出すと、深く掘り下げていこうとしている内容を、広い視点から把握するための準備が整います。 似たような仕組みをもつ学習法には、「SQ3R」(Survey[調査する]、Question[質問する]、Read[読む]、Recite[復唱する]、Review[復習する]の頭文字をとったメソッド)や、「KWL」(Know[知っていること]、Want[知りたいこと]、Learn[学んだこと]を表にするメソッド)があります。