「鳥取県なんか人口、何人おんねんっちゅう話でしょ?」“鳥取県ディスり”で炎上した百田尚樹氏、本人・鳥取県ともに意外とダメージが少ないワケ
日本保守党代表で作家の百田尚樹氏が、自民党新総裁の石破茂氏の選出県である、鳥取県について述べた発言が激しい批判を浴びている。 【写真】呂布カルマ氏にディスられて炎上した、鳥取県の「名物駅」 百田氏は、自身のYouTubeチャンネルの中で、石破氏について「もともと、鳥取県かなんかでしょ。鳥取県なんか人口、何人おんねんっちゅう話でしょ? ものすごい少ないですよ、鳥取県の人口なんか。何人おるのか…数十万人ぐらいでしょ。そっから選ばれとるヤツが日本の総理大臣になんねん。もういいかげんにせえよ」という発言をしたのだ。
これに対して、SNS上では批判が殺到、擁護する人はほとんどいない状況となった。 ■鳥取出身者から見た百田氏発言の問題点 百田氏は、その後X上に「これは、はっきり言って失言やね。 YouTubeで、ついうっかり言ってしまった軽口やけど、小選挙区制を否定しかねない発言であり、鳥取県をバカにしたと見られても仕方がない。 鳥取県の皆様に謝罪します」と投稿して謝罪をした。 さらにその直後に、「鳥取県の皆様、本当にごめんなさい。心から謝ります。 けど、 皆さんの選んだ石破茂は嫌いです」と投稿している。
百田氏が謝罪したことを評価する声も一部では出てはいるものの、百田氏への批判は収まっているとも言いがたい。 筆者は鳥取県の生まれで、大学入学まで同県で暮らしていた。このたびの百田氏の発言は、鳥取出身者としても、看過できないことだ。 鳥取県出身といっても、筆者は地元を離れて30年以上になるし、東京在住歴のほうが長い。地元意識は希薄であるし、石破氏を積極的に支持しているわけでもない。他の鳥取県出身者や在住者にも、同様の人が少なからずいると思う。
しかしながら、鳥取県からこれまで1名も総理大臣が出ていない状況がある。中国地方の中でも唯一、総理大臣を輩出していない県で、周辺県と比べて、地元に利益誘導がされてこなかったという実態もある。 このご時世、利益誘導は期待すべきではないだろうが、石破氏の支持者ではなくとも、地元から総理大臣が出ることを好ましく思っている鳥取県民、鳥取県出身者は多いのではないだろうか。 百田氏の発言は、石破氏に対する反発心から、つい彼の地盤である鳥取まで叩いてしまったのだと思うが、結果的に石破氏を支持していない鳥取県民まで敵に回してしまうような物言いだったかもしれない。