F1第15戦が8月23日に開幕、シーズン後半戦、混戦模様から抜け出すのは誰か【オランダGPプレビュー】
予選結果とタイヤ戦略が勝敗を分ける重要なポイント
こうして迎えるシーズン後半の緒戦がオランダGPというのは、フェルスタッペンにとっては有利と言えるだろう。 オランダGPはしばらくF1開催が途絶えていたが、地元出身のフェルスタッペンの活躍により開催の気運が高まり、2021年に36年ぶりに復活。その2021年からフェルスタッペンが3連勝を飾っており、地元ファンの熱狂的な後押しもあって「フェルスタッペンのためのグランプリ」となっている感があるからだ。得意とするオランダGPでフェルスタッペンが再び息を吹き返す可能性は十分にある。 オランダGPが行われるザントフォールトサーキット(Circuit Zandvoort)は、1952年に初めてF1グランプリが開催された伝統のあるコースで、2021年のF1グランプリ復活の際に全面的に改修されているものの、やはりクラシカルな雰囲気が漂っている。 全長4259mと比較的短いコースに14のコーナーが配された曲がりくねったレイアウトが特徴的で、ターン3とターン14には傾斜の強いバンクも設けられる。 コース幅が狭くストレートが少ないため追い越しの機会は少なく、予選結果とタイヤ戦略が勝敗を分ける重要なポイントとなりそうだ。 タイヤにとっては、大きな負担がかかるバンクコーナーと熱による劣化が課題となるが、8月下旬のザントフォールトの平均気温は14℃から20℃と、比較的涼しい気候になることが多い。 もうひとつのポイントは風。サーキットは北海の海岸線に位置するビーチリゾート近くにあり、風が強く、飛来した砂により滑りやすい路面になる。
昨年は雨で波乱の展開となったもののフェルタッペンが完勝
ポールスタートのフェルスタッペンを含め、多くの車両がスタートタイヤにソフト(レッド)をチョイス。不安定な天候の中、タイヤチョイスが明暗を分けた。 昨年2023年のオランダGPでは、スタート直後に雨が降り始め、インターミディエイトタイヤが使用された後、スリックタイヤが長く機能し、最終ステージでも再びインターミディエイトタイヤが必要になるなど、コンディションが大きく変化。 ポールポジションスタートのフェルスタッペンは最初のタイヤ交換で遅れたものの、雨の中でもハイペースで追い上げて2番手まで浮上すると、徐々に乾き始めた路面コンディションでソフトタイヤに履き替えて首位を奪い返すことに成功。 その後セーフティカーで差が詰まる局面はあったものの、圧倒的ペースでペレスとの差を広げて安全圏内を築き上げると、レース終盤に降り出した大雨による赤旗中断にも確実に対応し、再開された残り6周のレースでも危なげなくポジションを守り切ってそのままフィニッシュした。 母国オランダGP3連覇を危なげない走りで達成。どんな展開となっても負けない強さを発揮して、シーズン11勝目でチャンピオン争いでも独走体制を築き上げることになった。 【参考】2023年F1第14戦オランダGP決勝 結果 1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT) 72周 2位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)+3.744s 3位 10 P.ガスリー(アルピーヌ)+7.058s 4位11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+10.068s 5位 55 C.サインツ(フェラーリ)+12.541s 6位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+13.209s 7位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+13.232s 8位 23 A.アルボン(ウイリアムズ・メルセデス)+15.155s 9位 34 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+)+16.580s 10位 31 E.オコン(アルピーヌ) +18.346s ・・・・・・・・・・・・・ 13位 40 L.ローソン(アルファタウリ・ホンダRBPT)+26.147s 15位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダRBPT)+29.893s ファステストラップ 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)
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