【捜索に密着】「死ぬのかな…」奥多摩山中で5日間…遭難女性が明かした絶望と希望 警視庁山岳救助隊 懸命の捜索・救助の一部始終
遭難4日目「本当に限界だった」
雲に覆われた天気となった4日目。 隊員「72時間という生存率のタイムリミットでいくと、きょう何とか見つけだせればいいかなと思います」 隊員「〇〇さ~ん!!」 滑落した可能性も考慮し、滑りやすく危険な沢沿いも捜索していきます。 しかし…。 奥西俊郎隊員: 危険な箇所。ここは断崖絶壁なので、尾根を間違えて来たら落ちる可能性があるんじゃないかと思って、ロープ2本分下りてはみたんですけど、手掛かりはなく、発見には至らずという形ですね。 一方、追い詰められた女性は水が欲しくなり、2日目にいた沢を目指しましたが、たどり着けなかったといいます。 遭難した女性: 暗くなってきたので、(山頂に)登り返すんですけど、それがきつくて。 足で踏ん張っても足が流されて、木の枝の短いのを杭の代わりにして、杭を打ち込んで上がるっていう感じで。本当に限界だった。 ここまでに女性が口にしたのは、一口ようかんなど、わずかな食料のみ。
遭難5日目「本当に生きてて良かった」
限界が近い中、泥だらけになりながら、必死に山頂の登山道付近へと戻った女性。 この時、5日目の朝を迎えていました。 すると…。 遭難した女性: 横になってまして、なんかコツコツって音が聞こえたんですね。 女性がいらっしゃった。その女性が警察に電話して。 連絡を受けた東京消防庁のヘリが現場へ。山中から発煙筒の煙が上がっていました。 そこに山岳救助隊も到着。女性と共に救助を待っていました。 消防隊員「バイタル異常なしですね。外傷が右のわき腹と右の臀部なんですけど」 土色に染まったズボンが5日間の壮絶さを物語っています。 隊員「ハーネスを付けますので、ちょっと起こしてもらっていいですか?ヘリ入ってきますよ!」 遭難から5日…ついに救助された女性。 遭難した女性: 本当に助かったんだなって。本当に生きてて良かったなって思いました。本当に感謝しかないですね。 当たり前の日常が幸せですね。 自分だけは遭難しないなんて、甘くみてた。侮ってましたね。 奥西俊郎隊員: もうやっぱり元気な姿で家族のもとに帰られたってことは純粋によかったなと思います。こうやって遭難起きた時に一人の力じゃどうしようもない。救助隊の仲間もそうだし、奥多摩消防の力が一つになって協力し合ってできることで、一つの命を助けることができるので、今後もこういった事案はあると思うんですけど、同じような気持ちでこれからも対処していきたいと思います。 後日、山岳救助隊の元へ、あの救助された女性がお礼にきました。 救助された女性「本当にお世話になりました」 奥西隊員「本当よかったですね。本当によかった、もうそれだけです」 救助された女性「本当に救助していただいて、自分の口からお礼を言えることを本当に感謝しています。ありがとうございました」 (『めざまし8』2024年12月26日放送より)
めざまし8