フィアット 600eは可愛いけれど…走り味が弟分500eと違いすぎる!(小沢コージ/自動車ジャーナリスト)
走り味は500eとはまるで違う
動力性能的にも十分で、コンパクトボディにも関わらず54kWhの大容量バッテリーを搭載。ピークパワー&トルク156ps&270Nmのほどよい電気モーターにより、発進から静かで滑らか。フル充電からのモード航続距離も493kmと充分だ。 ただし、走り味とフロア周りの質感は正直物足りない部分もあり、少々プラスティッキーだし、乗り心地も剛性感が足りずブカブカ気味。 特にブレーキペダルのストロークが長く、カッチリした感触に欠けるのが気になった。他がオシャレなだけに残念。これがこの試乗車だけならよいのだが……。 聞けば、デザイン的には500eの兄貴分たる600eだが、ボディ骨格は同じステランティス内の元PSAグループが担当したe-CMPのようで、味わいは大きく違う。 個人的には500eの方がクイックで楽しいが、600eは乗り心地やソフト感重視。ここは好みが分かれるので、気になる方はぜひ試乗して欲しい。同じフィアットブランドとはいえ、ビックリするほど走り味が違うので。 (小沢コージ/自動車ジャーナリスト)