【平均年収は約846万円】このご時世に好待遇の日本銀行職員、OBが語るその実像 入行試験は「口頭試問のみ」、仕事内容は「シンクタンクの研究員」に似ている
日銀マンはどのように採用されるのか
日銀マンの採用から、仕事の内容、待遇を具体的に見ていこう。実は、日銀の採用でペーパーテストはない。日銀OBの経済評論家・池田健三郎氏が語る。 「日銀には総合職、特定職、一般職があるが、入行試験は面接、つまり口頭試問のみです。私が入った時は50人ほどの総合職採用の3~4割が東大で、何人か地方大学の採用枠もあった。金沢大学出身の私は地方枠で、最初は金沢で2回面接し、パスすると東京で面接。私は法学部だったので法律や一般常識の問題を口頭で出されて受け答えをする。東京で10回ほど面接を受けて採用された」 採用方法は現在もほとんど変わっていない。 「面接試験により採用選考を行なっています。本店一般職および応募倍率が非常に高い一部の支店一般職のみ、ウエブ試験も行なっていますが、国家公務員のような統一の採用試験は実施しておりません」(日銀広報課) 「銀行の銀行」と呼ばれる日銀は、取引金融機関との間で買い出し、当座預金の受け払いなどを行なっているが、民間銀行と違って一般国民との取引の窓口業務はない。 総合職の仕事は「シンクタンクの研究員」に似ていると言われる。 「業務は調査か金融がメイン。調査は日銀の短観とかレポートの元となるデータ、情報を集める仕事です。支店ではもっぱら、地元の経営者からデータを取ったり、インタビューを行なって支店長にレポートを提出する。当時は、新人でも支店の公用車で地元の企業や工場を回って調査の仕事をしていました」(池田氏) ■もっと読む:【完全図解】日本銀行職員の昇進ルートと年収・手当 審議役になれば「年収2000万円超、退職金総額約9204万円」、高額給料の秘密は2種類の“ボーナス” ※週刊ポスト2025年1月3・10日号
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