アメフト・ライスボウル、パナソニックが9年ぶり5度目頂点 MVP荒木優也「パパは日本一のQBになったんだよ」
アメリカンフットボール日本選手権・第78回ライスボウルが3日、東京ドームで行われ、パナソニックが4連覇を狙った富士通を34―27で破り、9年ぶり5度目の頂点に立った。 過去3年連続でライスボウルで富士通と対戦して敗れており、この日も第4クオーター開始時点で13―20とリードを許した。だが、残り12分16秒にQB荒木優也(27)の6ヤードのタッチダウン(TD)ランで同点に追い付くと、ここからラン、インターセプトリターンTDと立て続けに3TDを奪って一気に試合を決めた。 「この試合が今シーズンで一番楽しかった。しんどい時もいい時も含めてフットボールを全力で楽しんできたのかなと思います」と、大会最優秀選手(MVP)にも選ばれた荒木。前半を13―10とリードして折り返しながら第3クオーターに逆転される厳しい時間帯もあったが「我慢の時間は必ず来る。しのげば必ず自分たちの時間が来ると思っていました」と、焦らずに耐えたことが逆転につながった。 昨年12月18日に第1子となる男の子が誕生した。産後すぐのため妻と子供は大阪からテレビ観戦だったが、試合前日には電話で妻とプレーの確認をしたという。「最高の恩返しができた。子供に『生まれたときパパは日本一のQBになったんだよ』と言いたいとも思っていたので、本当にうれしいです」と、MVPは目を輝かせていた。
中日スポーツ