横浜DeNA、4つのラミ流変革
横浜DeNAが、ラミレス新監督の元、沖縄キャンプで変革を遂げようとしている。14日の中日との練習試合を6-1で圧勝。ヤクルト戦に続き、同一リーグチームとの対外試合を連勝した。変革のポイントは大きく見て4つある。 まずは打線。 ヤクルト戦では2番に梶谷を入れ、中日戦では2番に荒波を使った。中日戦での先制点も荒波、ロペスの連打から。荒波はこの試合で2ランまで放ち、「攻撃的2番」の役割を果たした。昨季のヤクルトは「2番・川端」でリーグ制覇したが、「攻撃的2番」は、強力打線のバリエーションをさらに増やすことになる。 ラミレス監督は、3番にロペス、4番に筒香、5番に新外国人のロマックを置く構想を抱いている。そのロマックは、中日戦の初回に一死一、二塁でフルカウントから変化球につられず四球を選んだ。新外国人だけは開幕するまで未知数だが、日本野球に対応できそうな兆しはある。 ラミレス監督は「犠飛でしっかりと点を取れたことがよかった」と試合後に語った。先制点も含めて、三塁へ走者を進めた二度の得点機に確実に犠牲フライを決めたことも評価できる。昨季の前半戦の首位Uターンは打線が引っ張ったが、やはり打線は水もの。ヒットがなくとも点の取れる緻密さを強力打線にプラスすることが必要不可欠だった。 キャンプでは、第1クールは、自主トレでの選手の体の作り具合を見るということで、1時間のアップ、ランニングメニューをとったが、第2クールからは、それぞれが自分のペースで行うセルフアップに変え、実戦練習の時間を増やした。特に目についたのが、走者をつけての一、三塁のケースでの重盗カバーや、重盗の仕掛け、一、三塁にすることを想定しての走塁練習など、守備・走塁の実戦練習への熱の入れようだった。 阪神の横浜DeNA担当の御子柴進スコアラーが言う。 「練習から見ても野球が去年までに比べて緻密になっている。実戦を想定した守備、走塁練習を早い段階から行っている。また、もし2番に梶谷を入れるならば、まずバントはないわけだから、作戦も大きく変わってくるだろう。元々、打線はいいんだからね」 中日戦でも、3回に盗塁を仕掛けたことから、一、三塁のシチュエーションを作り、相手のミスを誘い得点につなげている。「一、三塁を重要視したい」とラミレス監督は言うが、本塁上でのブロックが禁止となった今季「一、三塁野球」を掲げるのは大正解だろう。