カルティエ、ウブロ、ピアジェ、グランドセイコーから2024年の時計業界を占う?── 「Watches and Wonders Geneva 2024」リポート
2024年4月9日(火)からスイスのジュネーブで開催された「Watches and Wonders Geneva 2024」を現地で取材したウォッチ・エディターがリポート。おすすめの4本を紹介する。 【写真を見る】気になる価格は?文字盤などディテールをチェック!(全34枚)
カルティエが示したクワイエット・ラグジュアリー
54ブランドに規模を拡大した「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」は、開幕前日の4月8日時点で、一般チケット販売数は1万3000枚。開催期間1週間の訪問者数は4万5000人を見込んでいたが、最終的にはリテーラー5700人、ジャーナリスト1500人を含む4万9000人以上が来場(2023年比14%増)した。 会場には「the LAB」を新設するなど、「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」は、若い世代へのアプローチにも積極的だ。 「ウォッチメイキングのビジョンを表現するコーナーがあったり、学校やスタートアップ企業などが若い世代にアピールできる場になる」と、GQの取材に答えたのはマチュー・ユメール。見本市を運営する財団のCEOだ。時計学校や大学、エンジニアスクールを招待するそうで、ハッシュタグを使ったSNSの投稿も含めて、若者の時計離れへの対策に余念がない。 昨年の入場券購入者の25%は25歳以下、平均年齢は35歳だったが、今年も“若返り化”を継続。販売された一般チケット1万9000枚(2023年は1万2000枚)の内訳は、昨年同様に25%が25歳未満、平均年齢は35歳、という結果となった。 さて、今回の「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」を取材した記者が選んだ極私的4本がこちら。カルティエはブラウンのクオリティで、グランドセイコーは装飾の技術で、地味になりがちな文字盤に華を添えた。時計におけるクワイエット・ラグジュアリーとは? に対する模範解答のようなノンデイトモデルだ。 薄型時計を進化させたピアジェ、セラミックの発色を追求したウブロは、スケルトン構造でも存在感を示した。