平凡でも特別でも学生時代は生きづらい――尾崎世界観と花澤香菜が回想する、中高生時代の「どうにもならない日々」
30代、でもエゴサーチはしてしまう
多感な時期を乗り切って、尾崎はバンドマンとして、花澤は声優として大成功を収めた。しかし、ふたりとも気になってしまうものがあるという。インターネット上での人々の声だ。30代を歩む現在、SNSが生む「生きづらさ」とうまく付き合わないといけないのだという。 尾崎 花澤さんは、エゴサーチとかしないですよね? 僕は心のトレーニングだと思って、たまにやるんですけど。 花澤 私も、気になるときはしますよ。 尾崎 花澤さんなら、文句を言われたりはしないですよね? 花澤 ……めちゃくちゃ言われますね。 尾崎 ええっ? それを見てるんですか。 花澤 気にするときもあれば、しないときもあるんですけど。 尾崎 花澤さんでも言われるんだったら、じゃあ、言われてもいいか(笑)。何にでも言う人はいるんですね。 花澤 そうなんですよね。意外な形で受け止められることもあるんだなって思いました。 尾崎 気づかせてくれてありがたいと思いつつも、ただの悪口じゃないかそれ、というのもある。でも、SNSをあからさまに悪くいうのも良くないとは思います。いいことも悪いこともいっぱいあるので。いい意見をときどきスクリーンショットしてるんですよ。カメラロールにそれが溜まってるときは、精神的にヤバイときです(笑)。 花澤 いやいや、本当に、褒められるのが一番うれしいです。 尾崎 そうですね。 花澤 そうですよ。
尾崎世界観(おざき・せかいかん) クリープハイプのボーカル、ギター。1984年、東京生まれ。2012年アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。2016年に自身の本名を冠した小説『祐介』を刊行、作家としても活躍する。『どうにかなる日々』では、バンドとして初めて劇伴歌を含め、映画音楽を担当した。 花澤香菜(はなざわ・かな) 声優、女優、歌手。1989年、東京生まれ。子役として活躍した後、『LAST EXILE』で声優デビュー。出演作品は『物語シリーズ』『PSYCO-PASS』『ニセコイ』など多数。『鬼滅の刃』の甘露寺蜜璃役としても注目を集める。現在公開中のアニメーション映画『どうにかなる日々』には「えっちゃん」役で出演。