河本結 頑張らなくても単独首位 「きょうも全然」無欲で5年ぶりVへ重圧無縁
「女子ゴルフ・ブリヂストン・レディース・第3日」(18日、袖ケ浦CC袖ケ浦C=パー72) 3位から出た河本結(25)=RICOH=が5バーディー、1ボギーの68をマーク。通算11アンダーで、単独首位に浮上した。自然体を意識した“頑張らない”という今週のテーマを3日目も貫いた。上達したパターも決まって2019年3月のアクサ・レディース以来、5年ぶりの復活Vを視界に捉えた。首位から出た竹田麗央は72と伸ばしきれず、首位と1打差の2位に後退。昨年大会を制した山下美夢有が3打差の3位に続いた。 久々の優勝争いにも、河本は重圧と無縁だった。「きょうも全然頑張らなかった。でも、マネジメントはうまく組み立てられましたね」。前週は周囲の優勝を期待する声を意識して力んだ反省から、今週は“頑張らない”と心がけ、無欲のプレーを3日目も敢行。むしろ楽しそうな笑みがはじけた。 久々の最終組だったが、勝利への意識はまだなかった。ただ、売り出し中の竹田と今季2度目の同組となり、その飛ばしっぷりに「ドライバーがえぐい」とギャラリー感覚も持ち合わせてラウンド。ただ、目の前のホール攻略には最大限集中した。2番パー5で竹田のお株を奪うような2オンで初バーディーを奪うと、その後も勝負どころのパットを逃さず5バーディーを奪い、2022年10月のマスターズGCレディース3日目以来の首位に立った。 ショットメーカーのパットに磨きがかかっていた。2年前から教えを受けるパターコーチとの練習の成果が実を結び、「7~8メートルでもチャンスと思えるようになった」。昨年ツアー60位だったパーオンホールの平均パット数が、今季は3位に。グリーン上が劇的に改善したからこそ、ピンを狙うショットの落としどころにも余裕が生まれた。 19年3月のアクサ・レディース以来となる5年ぶりVが懸かっても何のその。「(最終日は)別に90を打っても、65で回っても何ら変わらない」と泰然自若。4日間“頑張らなかった”先に、最高の結果が待っている。