「梅雨に入ると頭痛がひどくて集中できない」…しぶとい不調「男性の気象病」が増加中! その解決策は
「気象病」と分かるまで数年かかった人も…
「気圧、気温、湿度といった気象変化により心身の不調が起こる『気象病』。天気病ともいわれ、梅雨時期や雨の日、台風が接近したときなどに頭痛や倦怠感などが起こります。女性に多い不調ですが、男性の中にもつらい思いを抱えている人が少なくありません」 【画像】「過緊張・あがりやすい人」…会議やプレゼン前の“ソワソワ感”に「5秒ツボ押し」が効く! と話すのは、気象病にくわしい、せたがや内科・神経内科クリニック 院長の久手堅(くでけん)司医師。 特徴的な症状は、頭痛、倦怠感、めまい。そのほか、肩こりや首こり、吐き気、関節痛、動悸、アレルギー症状、気持ちが落ち込む、不安になるなど、多岐にわたる。 「天気の悪い日の朝、布団から起き上がれない」「梅雨に入ると頭痛がひどくて集中できない」といった不調から、会社を休みがちになったり、仕事が手につかなくなったりすることがある。 「天気が悪くなるたびに具合が悪く、天気が良くなると回復するため、『気にしすぎ』『精神的なもの』などと思われ、周りから理解してもらえません。 気象変化が原因なので、例えば、頭痛やめまいを訴えてMRI検査や心電図、聴力検査などをしても異常がないことが多く、気象病が原因だと診断されるまで何年もかかる人もいます」 久手堅司医師が、気象病外来を立ち上げた約7年前の患者数は、「女性8:男性2」の割合だったが、近年は「女性7:男性3」となり、男性からの相談が少し増えているという。 「気象病は、気圧を感じやすい耳の中の内耳(ないじ)という器官が関係しています。急に大気圧が下がることで、内耳が膨張してめまいのほか、耳の痛み、詰まった感じがするなどの耳の不調に。 耳の症状がなくても脳へ信号が伝わることで、自律神経を通してさまざまな不調が起こります。自律神経は背骨周辺に集中しているため、気象病の症状がある人で、姿勢が悪い状態で長時間パソコンを使っている人は、悪化しやすくなる傾向があります。 男性が増えてきた背景には、パソコンやスマホを使う時間が延びたことや運動不足でそれをリセットできていないことが関係しているかもしれません」