「紀州のドン・ファン」殺害事件 ついに無期求刑の元妻に判決言い渡しへ「遺産目当ての殺人」か「えん罪」か…覚醒剤密売人との接触や検索履歴も『直接証拠なし』 弁護側は「薄い灰色を重ねても…」と反論
密売人との接触は認めたが… “覚醒剤購入は野﨑さんの依頼”
意外にも須藤被告は被告人質問で、 ▽掲示板にアクセスして密売人に連絡したこと ▽郵送ではなく田辺市内での手渡しを望んだこと ▽代金の10万円をコンビニエンスストアのATMで直前に引き出したこと ▽そのコンビニ近くの路地で代金と“ブツ”を取り交わしたこと、いずれも素直に認めた。 しかし、そもそも覚醒剤を購入しようとしたのは、“野﨑さんから頼まれたからだ”という主張を展開した。 (11月8日の被告人質問) 被告「『ダメだから(=性的な満足を得られないから)覚醒剤を…』と言われました。冗談だと思って、『お金くれたらいいよ』と冗談で言ったら、バッグから20万円を出して渡してきました」 「(後日)社長から催促されました。『あれどうなった?』と。“マジなの?”と思いました」 「買い方を知らなかったけど、中学の授業で薬物は裏掲示板で取引されると習ったのを思いだして調べました」 弁護人「それはいつのこと?」 被告 「(2018年)4月7日です」 (11月8日の被告人質問) 弁護人「コンビニは野﨑さん宅から歩いて何分ぐらい?」 被告 「5分ぐらいです」 弁護人「急いでいた?」 被告 「そういう意味で急いでいるのではなくて。社長は(午後)8時に寝るから、自分が家を出ても気づきもしないので。“旦那にバレるから早くして”というのは、私が作った設定なんですけど、(仮に待ち合わせについて)“12時をすぎると外が出るのが怖い”と言っても、“そんなナメた理由で急ぐのか?”と売人から言われるのもイヤだった。だから、“旦那にバレるのがイヤだから急いで”という設定」
「依頼をなぜ断らなかった?」の問いに「お金もらえればいいやと」
(11月15日の被告人質問) 検察官「野﨑さんからの依頼をなぜ断らなかった?」 被告 「私が使うことじゃないし、“お金もらえればいいや”と。頼まれる分にはそこまで重く考えてなかった」 被告は“ブツ”が入った封筒を受け取る際、注射器は不要だと自ら伝えたという。この点を検察官に問われると「野﨑さんから『欲しい』とも言われてなかったので。自分の判断で」と述べた。
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