クラシックベントレー31台による日本一周大冒険ツアー 「BENTLY RISING SUN RALLY 2024」その一端をレポート
松本城に到着
松本城は松江城に次いでこのツアーで2つ目に訪問するお城である。お堀にそびえ立つ松本城は駐車場からも近く、皆さんしっかりと見学していたようだ。 ここでは後から来たVF6622のナンバーを持つ1929年スピード6のオーナー、イアン・オーエンさんと一緒にお城の周りを散歩した。彼らも日本の持つ独特の良さに感動したと話してくれた。
日本ウイスキーの聖地、白州へ
今日の到着地、富士スピードウェイに行く前にあと2か所、立ち寄るところがあった。その一つは山梨県北杜市にある、サントリーの白州蒸留所である。 今、国産ウイスキーの世界的評価はうなぎ上りで、その先端にサントリーが位置しているが、実はウイスキーの本場、スコットランドの老舗グレンファークラス・ディスティラリーのオーナーであるジョン・グラントさん夫妻も、このツアーに1934年の3.5ダービーで参加していた。 タイミングが合わずお話を伺うことはできなかったが、白州でどんな感想を持ったのだろうか。 われわれは訪問者一人に1本だけ購入の権利が与えられる、シングルモルトの「白州」を購入したのはいうまでもない。
御坂峠はつづら折りの旧道を
甲府盆地から河口湖に向かう御坂峠は、現在はショートカットする長いトンネルで結ばれているが、つづら折りの急坂が続く旧道のトンネル出口付近に、かつて作家の井伏鱒二や太宰治が逗留した「天下茶屋」があり、そこからの富士山の眺めは本当に美しく名所となっている。現在はあまり訪れる人はいないのだが、なんと今回のツアーはこのコースを選択していた。 天下茶屋で出会ったのは、1929年の4 1/2リッターでオーストラリアのアダム・シェパードさんのエントリーであった。4 1/2リッターは最も参加台数が多く、8台を数えている。そのサイド・プロポーションもベントレーらしさを最も体現していると思う。 残念ながら目の前に広がるはずの富士山は雨でまったく見えず、エントラントからは「どのあたりがフジなのか」と何度も聞かれた。翌日の天気予報は快晴であったから、「明日の朝を楽しみに」と言うしかなかったが、その後の報告で、皆、翌日の晴天とヘリによる遊覧飛行を楽しんだようである。