全英女子も自国開催米ツアーも… 韓国ツアー勢ゼロの裏にペナルティ?
◇米国女子◇BMW女子選手権 2日目(18日)◇水原バレーCC (韓国)◇6680yd(パー72) 【画像】 イ・ボミはアンバサダーで兵庫に来ています! アジアシリーズの2戦目には17人の韓国人選手が出場している。ただ、そのほとんどが米国女子ツアーを主戦場としているプレーヤー。例外は推薦でフィールド入りした日本ツアーが主戦場の申ジエ、アマチュア2選手のみで、韓国女子ツアー(KLPGA)を主戦場としている選手は一人もいない。日本女子ツアー(JLPGA)から35人が出場する2週後の日米共催「TOTOジャパンクラシック」とは明らかに異なるフィールド構成だ。 2022年9月、KLPGAはホームページで同年から「BMW女子選手権」を非公認大会とすることを発表。日程が重なるKPLGAのトーナメント、同大会に出場するツアーメンバーを「優先的に考慮せざるを得ない」として、米女子ツアーのシードを持たないツアーメンバーはBMW女子選手権に出場できないことを明記した。違反した場合には最大10試合の出場停止、10万ウォン~1億ウォン(当時のレートで約1万300円~約1030万円)の罰金を科せられる可能性にも触れた。 似たような状況は、8月「AIG女子オープン(全英女子)」でも発生している。スコットランド・セントアンドリュース オールドコースを舞台に行われた今季メジャー最終戦には、KLPGAからの参戦がゼロだった。同週に国内メジャー「ハンファクラシック」が開催されており、全英女子に参戦していれば出場停止と罰金のペナルティを科せられていたと報じた韓国紙もある。 かつて有力選手が次々と米ツアーに挑戦していたKLPGAでは国内の“空洞化”も懸念されてきたという。現在は若く、実力のある選手がしのぎを削り、今季賞金ランキングですでに4位までの選手がシーズン獲得賞金10億ウォン(約1億1000万円)を突破。例年タイトルを争う2人ほどしか届かない大台をクリアする人数の多さも、国内ツアーの充実ぶりを示す一端と言える。 初日のプレー後、会見場に呼ばれたユ・ヘランには少し意地悪な質問が飛んだ。「今季は韓国人の活躍が少なかったと言えますか?それとも、韓国人以外の活躍が多かったと言えますか?」。自国ツアーの発展とは裏腹に、国際舞台での競争力低下について踏み込んだという見方もできる。 シーズンでエイミー・ヤンとともに韓国勢2人だけの米ツアー優勝者となっている23歳は「韓国勢の成績が悪いとは思いません。トーナメントの準備は月曜から始まりますが、韓国人選手は最初に来て最後に帰る。多くの選手がハードワークをしている。フィールド全体の技術レベルが上がり、それだけ勝つのが難しいツアーになっていると思います」と冷静に答えた。(韓国・坡州市/亀山泰宏)