トンロー日本市場がリニューアル 「食体験で観光客誘致も」 ユパレット代表
【バンコク時事】バンコクの日本産生鮮食材の卸売市場「トンロー日本市場」が22日、リニューアルオープンする。24日までの3日間、オープニングイベントが行われる。運営する「J VALUE」のユパレット代表取締役に今後の展望などについて聞いた。 【写真】「トンロー日本市場」のイメージ ―オープニングイベントについて オープニングイベント期間中、生きたタラバガニや毛ガニなどの特別メニューの提供を予定している。特別価格なので、この機会に日本の多彩なお酒とともに味わってほしい。宅配すし「銀のさら」との業務提携による新ブランド「GIN ICHIBA」によるマグロの解体ショーの際に振る舞われるマグロ切り落とし丼などを披露する予定。特設ステージでは、アイドルグループBNK48やタイの豪華アーティストが多数出演する。 ―リニューアルに向けて注力したことは レストランでもなくスーパーでもない、「市場」として提供できることに焦点を置いた。1階には日本のアルコール飲料を楽しめる「ICHIBA SAKE BAR&CAFE」を設置。生ビールや日本酒、梅酒、焼酎、ウイスキー、ワイン、こだわりのコーヒーなどを提供する。日本から輸入された食材とともに味わうことができる。さらに、日本旅行が運営する日本のアンテナショップコーナーを設置。食材が持つ文化や背景にも興味を持ってもらうことで、産地の観光プロモーションにもつなげたい。 2階には「ICHIBA DINING」をオープン。ここで体験した食材はすべてトンロー日本市場で買うことができるというコンセプトで、四季折々の食材が味わえる場を提供する。日本酒をはじめとする数々のワークショップも不定期で開催し、日本の食材や文化的背景を学ぶコミュニティーの場となることを目指したい。 ―今後の展望は 新鮮な魚介類に加えて、新たに生きたタラバガニや毛ガニ、カキなど「活」魚介類の取り扱いを開始した。また、日本航空と戦略的に提携することにより、日本の優れた農水産品の販売を拡大していくとともに、日本各地の自治体などと連携したイベントの開催にも力を入れていく。魚介類のほかに、松阪牛や神戸牛、熟成肉なども提供をはじめ、BtoB(企業間取引)の販路拡大はもちろんのこと、インフルエンサーマーケティングなども積極的に取り入れ、小売りも強化していきたい。