車検不要の一人乗り自動運転EV「CV-1 Auto」ってなに? これからの課題“交通弱者”の救済に挑む
1月24~26日に東京ビッグサイトで開催されたクルマの先端技術展「第16回 オートモーティブワールド」にて、NTTデータオートモビリジェンス研究所は一人乗りEV「CV-1 Auto」を出展した。自動運転サービス導入に適しているという、本機の特長とは? 【写真】CV-1 Autoの詳細画像はこちら!(全23枚)
一人乗りの自動運転ミニカー「CV-1 Auto」はどんな乗り物?
自動運転、電動化、コネクテッドカーといった、クルマの最新技術が集まるBtoB向けの技術展「オートモーティブワールド」。今回は、同イベントの会場内で見つけた、コンパクトな自動運転ミニカーを紹介する。 このクルマは、自社の自動運転技術と次世代モビリティに必要なソフトウェア技術の研究開発などを行っている「NTTデータオートモビリジェンス研究所」と、沖縄でEVの開発・整備・販売を行うemade(イメイド)社が共同開発したモビリティで、名称は「CV-1 Auto」という。 このモデルの特長として、自動運転レベル4機能を搭載し、100Vでも200Vでも充電可、車幅も1m以下となり、車検が不要なミニカー規格に収まる一人乗りEVとなっている。このようなモビリティをNTTデータオートモビリジェンス研究所が開発した背景には、自社開発のシミュレーター上の自動運転検証ソリューションを使って、自動運転システムそのものを開発できると考えたことから、本機を製作したという。一人乗り仕様にした理由は、地方でバスなどの交通手段がなくなった場合の交通弱者が、ラストワンマイルの移動手段として活躍することを想定したそうだ。 車両はミニカー区分なので、法律上は時速60kmで走行が可能だが、このモデルは免許返納者のようなユーザーも想定しているため、安全への配慮として速度は時速19kmに制限し、グリーンスローモビリティの取り組みにも適用できることを想定している。 また、CV-1 Autoは一人乗りタイプでは珍しく、屋根と窓が設置されている。これは沖縄のような暑い地域や、冬の冷え込みが厳しい中山間地域でも快適に過ごせるよう、エアコンを搭載するためにこのような設計にしたそうだ。このように、非常にコンパクトなボディにドアとルーフが付き、3D LiDARやアンテナ・カメラといった高性能な装備が搭載されているギャップが、他のモデルにはない面白さのように感じた。