他人の期待に応えてばかりの「いい人キャラ」をやめられる一つの問い
常に「いい人」でいようとする人は、自分の価値を他人からの反応に見出してしまっているかもしれません。誰かに好かれたり、褒められるための行動ばかりだと、気づいたときには心が疲弊していることも...。 【図】不安の度合いを3つに分類 心理カウンセラーの中島輝さんは、著書『自分を好きになる7つの言葉』のなかで自分を愛せるようになる方法を説きます。本稿では同書から、人の目ばかり気にしてしまう人が自分の価値を自分で決められるようになるプロセスを紹介します。 ※本稿は、中島輝著『自分を好きになる7つの言葉』(きずな出版)より内容を一部抜粋・編集したものです。
「いい人」になりたい人に共通する心理
「いい人」になろうとする人には、いくつか共通する点があります。 彼らは、 「人から好かれたい」 「ほめられたい」 「必要とされたい」 と強く思っています。 自分の本当の気持ちを隠して、いつも人のために何かをしています。自分よりも他の人のことを先に考えるのです。 なぜ「いい人」であろうとするかといえば、自分自身を「価値がある人間」と感じたいからです。人からの「ありがとう」や笑顔をもらうことで、自分も大切な存在だと実感するわけです。 でも、それは少し大変です。いつも人を喜ばせようとすると、自分の時間や気持ちを犠牲にしてしまいます。自分のことを後まわしにしてしまいがちです。 また、「いい人」は、人とのトラブルが怖くて、自分の本当の気持ちを言えないこともあります。 自分の意見を言ったら、 「相手を傷つけてしまうかもしれない」 「ケンカになるかもしれない」 と思ってしまいます。 そこで、自分の気持ちを抑え込むことになります。我慢して、人に合わせることが多くなるのです。でも、ずっとそのままだと、自分がしんどくなってしまいます。 いつも人のためにがんばっているのに、なぜか「満足感が得られない」。それどころか、疲れてしまったり、自分が何をしたいのかわからなくなってしまうこともあります。 「いい人」を卒業するには、まずは自分自身の気持ちに正直になることが大切です。自分のことをもっと大切にして、自分のためにも「NO」と言える勇気を持つこと。そして、自分が本当に価値のある人間であることを、他人からの評価じゃなくて、自分で感じることができれば、もっとラクに、幸せに生きられるようになります。