忘れられてしまった…。バルセロナの消えた天才6人。将来有望だったはずが、輝けなかった神童たち
32歳で無所属に…。モラタ、カルバハルと同世代のドリブラー
FW:クリスティアン・テージョ(スペイン) 生年月日:1991年8月11日 バルセロナ通算成績:86試合20得点14アシスト クリスティアン・テージョは間違いなくエリート街道を走っていた。20歳でバルセロナのトップチームの一員となると、2013年に行われたU-21欧州選手権ではスペイン代表の一員としてアルバロ・モラタやダニエル・カルバハル、イスコらと共に優勝に貢献していた。 モラタやカルバハルが今夏に行われたユーロ2024(欧州選手権)の優勝に大きく貢献した一方で、彼らと同世代のテージョの名前を聞く機会はほとんどない。 バルセロナで通算86試合に出場した後に絶対的なポジションを求めて移籍したレアル・ベティスでは、公式戦172試合に出場と主力選手として活躍した。ところがベティスを契約満了の末に退団し、2022年夏に当時のMLS最高年俸で加入したロサンゼルス・ギャラクシーでは一度もスタメン出場がないまま半年でチームを去った。 このままフェードアウトする可能性もあった中で、サウジアラビアのアル・ファティフで復活をみせる。2023/24シーズンはキャリアハイとなる11ゴールを決め、どれも難易度の高い美しいフィニッシュばかりだった。契約満了のために今夏にアル・ファティフを離れたテージョだが、次の移籍先が決まるのは時間の問題だろう。
最後に代表に選ばれたのは21歳…。母国で復活した“韓国のメッシ“
FW:イ・スンウ(韓国) 生年月日:1998年1月6日 バルセロナ通算成績:0試合0得点0アシスト 2016年に行われたU-16アジアカップで、当時バルセロナのカンテラに所属していたイ・スンウが残したインパクトは絶大だった。日本との試合で決めた約50mの独走ゴールから「韓国のメッシ」という異名もつけられた。 しかし、その後バルセロナのトップチームに昇格することができず、2017年夏にエラス・ヴェローナへと完全移籍。2018年夏に行われたロシアワールドカップのメンバーにも選出されて2試合に出場したが、最後の代表出場が5年前に遡ることからもわかるように、第一線のキャリアからは外れてしまった。 そんなかつての神童は、シント=トロイデンやポルティモネンセを経て水原FCでプレーしている。イ・スンウはソン・フンミンやイ・ガンインのように若くして欧州に渡った選手なため、韓国のプロリーグではプレー経験がなかったが、23歳にして初の母国でのプレーとなった。 ヨーロッパでは結果を残すことができなかったイ・スンウだが、1年目の2022シーズンに13ゴールを決めて復活を印象付けると、2024シーズンは第23節終了時点で得点ランキング3位の9ゴールを決めるなどタイトル争いを繰り広げている。この活躍を続ければ、近い将来に韓国代表へ復帰する可能性もあるのではないだろうか。