忘れられてしまった…。バルセロナの消えた天才6人。将来有望だったはずが、輝けなかった神童たち
22歳でシャビの6番を継承も…。若くして欧州を離れた逸材
MF:リキ・プッチ(スペイン) 生年月日:1999年8月13日 バルセロナ通算成績:53試合2得点3アシスト バルセロナの背番号6は、クラブのレジェンドであるシャビ・エルナンデスが現役時代に着用していたことで知られている。この名誉ある背番号をカンテラ(下部組織)出身のリキ・プッチは、22歳で開幕を迎えた2021/22シーズンに継承していた。 しかし、その1年後に尊敬するシャビから「構想に入っていない」と言い渡され、2022年夏にロサンゼルス・ギャラクシーへと移籍。MLSはリオネル・メッシやセルヒオ・ブスケツ、ジョルディ・アルバ、ルイス・スアレスらのように、欧州で戦い抜いたベテラン選手たちがキャリアの最終地点として移籍する傾向が多いが、プッチがアメリカに渡った際の年齢は23歳だった。 バルセロナでは主力に定着することができなかったが、ロサンゼルス・ギャラクシーでは充実したキャリアを歩んでいる。2024年からは背番号を6から10に変更し、5月末には新たに契約を2027年末まで延長。キャプテンである元日本代表DF吉田麻也らと共にチームを牽引しており、ロサンゼルス・ギャラクシーはMLSのウェスタン・カンファレンスでは7月19日時点で首位に立っている。 現在イースタン・カンファレンスで首位に立つのは、バルセロナOBが多く在籍しているインテル・マイアミだ。仮にこのまま両チームが首位を走り、プレーオフも勝ち進んで優勝決定戦となる「MLSカップ」で顔を合わせることになれば、プッチにとってはこれ以上ない機会となるだろう。
わずか2年で放出…。ウーデゴールと比較をされていた元神童
MF:アレン・ハリロビッチ(クロアチア) 生年月日:1996年6月18日 バルセロナ通算成績:1試合0得点0アシスト 現在アーセナルで主将を務めるマルティン・ウーデゴールと同時期に注目を集めていたのがアレン・ハリロビッチだ。18歳でバルセロナに引き抜かれると、19歳で開幕を迎えた2015/16シーズンに同じラ・リーガのスポルティング・ヒホンへとローン移籍。リーグ戦36試合で3得点5アシストと結果を残してみせた。 しかし、このシーズンがハリロビッチのキャリアでベストなシーズンとなっている。2016年夏にわずか2年でバルセロナから放出されると、その後ハンブルガーSVやミラン、スタンダール・リエージュ、ヘーレンフェーンなどでプレーしたがいずれのクラブでも主力となれなかった。 遂には2020年夏に24歳にして無所属に。フリーとなって契約したバーミンガム・シティ、レディング、そして母国のリエカでも全く結果を残すことができなかった。 母国クロアチアでも鳴かず飛ばずのパフォーマンスに終わったことから復活は難しいと思われたが、27歳で開幕を迎えた2023/24シーズンに復活の歩みをみせる。オランダのフォルトゥナ・シッタートと単年契約を結んだ元神童は背番号10を背負い、開幕から不動のレギュラーとして躍動。今年2月には2026年夏までの契約を勝ち取り、ディナモ・サグレブでのデビューから12クラブ目にしてようやく安住の地を手に入れた。