エミネムに大学アメフト、そしてフェルスタッペンの失速で、F1アメリカGPの観戦チケット販売数が加速……土曜日のオースティンは大興奮の一夜に?
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で今月下旬に行なわれるF1アメリカGPの観戦チケットは、ここ最近爆発的な売り上げを見せているという。販売の初速はあまり好調ではなかったようだが、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがここ数年のような強さを見せられていないこと、エミネムのコンサート、そして近くで行なわれる大学アメフトの試合が、販売数の加速に弾みをつけた要因であると、プロモーターは見ているようだ。 【ギャラリー】台湾もF1で大盛り上がり! 角田裕毅、台湾でレッドブルRB8ドライブ! 2012年に初開催された、オースティンでのアメリカGP。以来年々観客数は上昇し、今ではF1の年間カレンダーの中でももっとも観客数の多いイベントのひとつに成長した。アメリカでのF1人気の高まりはもちろんのこと、グランプリの週末に敷地内でコンサートを行なうという”F1とライブ”の融合も、大きな後押しとなっている。 サーキットは今年も多くの観客を集めることができるはずだと自信を見せる。その目玉が、土曜日に行なわれるエミネムのライブだ。この日にはF1のスプリントレースも行なわれるため、記録的な観客数になると予想されている。 ただCOTA会長のボビー・エプスタインによれば、最近までチケットの売り上げ数は好調ではなかったという。しかしマックス・フェルスタッペンとレッドブルの圧倒的な強さに翳りが見え、マクラーレンやフェラーリ、そしてメルセデスなどが優勝争いに絡むようになってきたことで、売り上げの面でも好転したという。 「実はパンデミックの後の4年で、最も弱い年になっていたと思う」 そうエプスタインは語る。 「マックスが勝てなくなり、競争が激しくなってきた時に、チケットの売り上げが本当に伸びたんだ。だからファンと観客の皆さんには、大いに感謝している。彼らは注目してくれているし、今シーズンがこういう形になっているのは、とてもエキサイティングだ」 「今年も大勢の観客が集まってくれると予想している。おそらく、ここ数年と同程度だろう。土曜日のスプリントレースについては、記録を破るべきだと思っている。エミネムはテイラー・スイフト(2016年のアメリカGPでパフォーマンスを行なった)よりも売り上げが上回っている。コンサートの観客動員数を10万人に近付けるために、インフィールドの芝生エリアの面積を拡大したんだ。だから土曜日のスプリントレースには、13万人から15万人が集まると思う」 なおその土曜日には、大学アメリカンフットボールの重要な試合が、オースティンで行なわれるという。この試合は地元のテキサス・ロングホーンがジョージア・ブルドックスを迎え撃つもの。いずれのチームも今シーズンのランキングで上位に位置しており、まさにトップクラスのカード。オースティンのダウンタウンすぐ北にあるDKRテキサス・メモリアルスタジアムで行なわれるこの試合にも10万人が訪れるとされており、この日のオースティンはまさに興奮の坩堝となりそうだ。