無資格検査問題でIHIの満岡社長が会見(全文2)記録の精緻化で負荷が増加
重工業大手のIHIは8日午後、東京都江東区の本社で、航空会社から受託したエンジン整備の無資格検査問題について記者会見を開いた。冒頭、満岡次郎社長は「当社が長年培ってきた品質担保の姿勢を揺るがしかねない、極めて重大なものと厳粛に受け止めている」などと述べ、陳謝した。 【中継】無資格検査問題でIHIが会見 満岡社長らが午後5時から説明 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「無資格検査問題でIHIが会見 満岡社長らが午後5時から説明」に対応しております。 ◇ ◇
どれくらいさかのぼって調査するのか
産経新聞:産経新聞の【ヤマサワ 00:21:51】と申します。産経新聞のヤマサワです。よろしくお願いします。2点お願いします。過去2年間の取りあえず調査したということですけども、今後どれぐらいさかのぼって調査を行われるつもりなのか。どんだけ逆にさかのぼれるだけの記録が残っているのか。現時点の聞き取りでは確実なのは2年間なんでしょうけども、だいたいどれぐらい前からこういうのがまかり通っていたというふうに心証を得ているのか、現在の見方を教えてください。 識名:今回の調査はまず国土交通省殿との調整におきまして、まずは2年間のエンジンの調査をするということでございます。調査はまだ続いておりますが、今後の調査につきましては国土交通省殿、あるいはFAA等、各国の当局と調整をしながら進めてまいる所存でございます。 それから、先ほどいつごろからこういう状態、ことが行われていたかというご質問に関しましてですけれども、今回の調査結果では少なくとも2017年1月からは行われていたことが判明しております。それ以前にはどうだったかということに関しましては現在、調査中でございます。 今回こういうことが起こった背景を考えますに、1つ考えられるのは、実は2年前に、これは品質システムを改善するということでやったことなんですが、検査結果の記録の精緻化というのを行いました。これは例えば部品の寸法検査を行った場合、今までその寸法がエンジン整備のマニュアルの中に記載されています規定値の中に入っていれば合格になるわけですけども、合格という記録だけを残していたものを、それから実際、計測した寸法のその数字そのものも記録していこうというような記録の精緻化、これは改善しようということでやったわけですけども、それがいわゆる検査員の負担を大きくして負荷を増やしてしまったというようなことがあります。 もう1つは時を同じくして、その2年ぐらい前から今後エンジンの整備台数が増えてくることに鑑みまして、検査職場の人員を例えば横移動、あるいは新人を投入して人員を増やしていくというようなことをやってきたわけですけども、新しい人が入るということで、検査員としての訓練を行わなきゃいけないと。これが現存する検査員の、逆にこの訓練をしなきゃいけないということの負荷を増やしてしまった、そういうこともあったのかなというふうに今、考えているところでございます。 産経新聞:すいません、もう1点伺いたいんですけれども、今の質問に関連して、2年ぐらい前から、そういう精緻化を行ったということですけども、人を増やしたということなんですが、具体的に人員を例えば3年前とかと比べて、どれぐらいまで増やしているのかということを1点。 あとは年内に埼玉の鶴ヶ島に新工場を稼働させる予定ですけども、今回の事例が起きたことで、これは予定が影響するんじゃないかということも考えられると思うんですけど、現時点での見解をお願いします。 識名:検査員の人数、ただ今154名ですけど、すいません、正確な数字、大変申し訳ございません、今2年前、3年前でどれぐらいだったかというのは、ちょっと手元に数字を持ち合わせておりません。少しずつ増やしてきたという【部分 00:26:37】でございます。 それから鶴ヶ島に新工場を建てるのはどうするのかと、影響があるのかという部分でございますけれども、これは私ども今回、起こったことをきちっと対策を取ることによって、より強靱な品質システムをつくり上げるという、そういう機会につなげていきたいというふうに思っております。鶴ヶ島では今回の教訓をきちっと生かした体制で臨みたいというふうに思っております。今、鶴ヶ島を計画どおり立ち上げる予定としております。 満岡:ちょっと申し訳ございません、鶴ヶ島に関しましては、ということよりか、私ども今の当社にとってみますと、再発防止をいかにきちんとやっていくか。これが空の航空領域のテーマでもございますし、会社グループ全体の大きなテーマというふうに考えております。まだ航空局さまの調査が継続されておりますので、しっかりとした対応をどのような形でもって取っていくか、これを最重要課題という形で取り組んでまいりたいと思います。 産経新聞:分かりました。 司会:ほかにございますか。