「百日咳」患者が宮崎などで増加中! 中国では6万人が感染「長引く咳に注意して」
激しい咳が続く「百日咳」の感染者数が、宮崎市などの一部の自治体で増加傾向にあります。自治体はHPなどで注意を呼びかけています。今回、なぜ一部の地域で百日咳の患者が増加しているのかについて、中路医師に伺いました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
百日咳の感染状況とは?
編集部: 百日咳の感染状況について教えてください。 中路先生: 百日咳の感染者数については、一部の自治体で前年同月期と比べて増加傾向にあります。例えば、宮崎市では2024年4月5日にホームページで注意喚起をおこなっています。 宮崎市によると、2023年~2024年3月までは百日咳の感染報告がありませんでしたが、2024年4月は5日間で11件の感染報告があったとのことです。その後も感染者数は増えており、2024年5月5日までに感染報告は計20件となりました。 感染者を年齢別に見ると、1~4歳が4人、5~9歳が5人、10歳代の小学生が2人となっており、幼児や子どもたちに感染が広がっていることがわかります。 ここ数年の宮崎市の百日咳の患者数は年間で1人か2人、宮崎県内全体でも多い年でも40件未満となっていました。 宮崎市によると「新型コロナウイルス対策が緩和され、人との接触の増えたことなどによって感染者が増えている可能性がある」とのことです。 また、宮崎市の清山市長は「乳幼児や就学前の子どものワクチン接種とともに、咳が長引く場合などは早めに医療機関を受診してほしい」とコメントしています。 百日咳の他国の感染状況について、中国では2024年3月だけで2万7000人を超える感染者が確認されています。中国の国家疾病予防・コントロール局によると、2024年1~3月で約6万人が感染し、13人が死亡しています。 死亡例のほとんどが、ワクチン接種月齢以下の生後3カ月以下の乳幼児という報道もされています。