私がビットコインに長期投資する理由
国際的に崩壊する信用
私の見るところ、国際政治は多極化、分断化に向かっている。アメリカが明確な覇権国だった時代は終わった。地政学的利害がより均衡し競合する世界では、中国がドルを、アメリカが人民元を、ロシアがユーロを、EUがロシアルーブルを信用できるとは思えない。 ロシアがウクライナに侵攻した際、ロシアの資産は凍結され、政治的利害関係者たちは現在、資産を没収し、ロシアに対して利用しようとしている。世界中がこのことに気づいており、世界中の国家が、自国内で保有している金のような資産の差し押さえを狙っている。 このような背景から、私はビットコインが台頭すると考えている。貿易はグローバルに継続され、グローバルな決済手段が必要になるだろう。 しかし、支払いの受け手が異なる国や地政学的なクラスターで活動している場合、企業や個人はどのように支払いを行うことができるのだろうか? 輸出業者が人民元しか受け付けないのに、あなたがドルしか持っていないとしたらどうなるだろうか? というのも結局は、アメリカの銀行やアメリカに対する債権であるドルを信用しようとするエンティティ(人や事業者)は、国際的な信用が崩壊したシナリオでは人民元を信用しようとしないからだ。 ドルを両替しても元にはならない。代わりに何が起こっているかというと、ドルを持っている人が、ドルと引き換えに人民元を売ってくれる人を探そうとするのだ。 中国とアメリカの両方を信頼する人がいない場合、つまり、アメリカと中国の両方のエンティティに対して債権を保有する意思のある人がいない場合、あるいは保有できる人がいない場合、ドルと元を直接交換する意思のある人もいないことになる。 しかし、このようなシナリオにおける解決策はシンプルだ。間に中立的で相互に信頼できる資産が必要になる。金(ゴールド)はこの役割を果たすことができるし、歴史的にもそうしてきた。しかし、金を物理的に送るのは不便で、コストもかかる。 石油を使うこともできるが、十分に分割できず、保管や保護にコストがかかる。最後に、スイスのような中立的な小国が仲介役を務めることも考えられるが、大国からの圧力が強すぎるだろう。しかしビットコインは、多くの点でこのために設計されている。