スーパーで週5日、1日4時間働きはじめました。年収130万円以下で扶養内希望ですが、社会保険適用になるって本当でしょうか?
「家計の足しにするために働くのだから、社会保険料で手取りを減らしたくない」と考えるパート・アルバイトの人は多いのではないでしょうか。社会保険の扶養に入れる条件はたびたび変更されるため、急に扶養を外れるかもしれないと不安に思う人もいるでしょう。 そこで本記事では、社会保険の扶養の3つのボーダーラインを整理するとともに、2024年10月からの新しい基準について紹介します。 ▼扶養内で働いてるけど、労働時間が「週20時間」を越えてしまった!「社会保険」に加入する必要はある?
社会保険の扶養に入れるかどうかのボーダーラインは3種類ある
パートタイマーなどの非正規雇用の人が、配偶者などの社会保険の扶養を外れて、自分で保険料を負担しなければならなくなるボーダーラインには、次の3種類があります。 ・130万円の壁 ・4分の3基準 ・106万円の壁 扶養内で働きたい場合は、それぞれについて判定の基準を知り、ボーダーラインを超えないように働き方を調整しなければなりません。 ■130万円の壁 130万円の壁を超えないためには、原則として次の収入基準を満たしている必要があります。 ・年収が130万円未満(60歳以上または障害厚生年金の対象となる程度の障害者は180万円未満)である ・年収が被保険者の年収の2分の1未満である この場合の130万円は、所得ではなく額面の収入である点に注意しましょう。 ■4分の3基準 4分の3基準とは、収入ではなく所定労働時間および所定労働日数に対して設けられたボーダーラインです。具体的には、次のように定められています。 ・週の所定労働時間および月の所定労働日数が、常時雇用者の4分の3以上である 例えば、正社員の週の所定労働時間が20時間、所定労働日数が20日の職場の場合、週の所定労働時間が15時間、所定労働日数が15日を超えると、収入にかかわらず社会保険に加入することとなります。 年収130万円以内におさえて働いている場合は、一般的に4分の3基準を超えることは考えにくいですが、ボーダーラインの一つとして頭に置いておきましょう。 ■106万円の壁 106万円の壁とは、2016年に新しく設けられ、適用対象が段階的に拡大されている、短時間労働者の社会保険適用のボーダーラインです。具体的には次の基準を満たすと、130万円の壁や4分の3基準を超えていなくても、扶養を外れて社会保険に加入しなければなりません。 ・社会保険の被保険者数が101人以上の企業(特定適用事業所)に勤めている ・週の所定労働時間が20時間以上である ・月の所定内賃金が8万8000円以上である(賞与や時間外手当、通勤手当など一定の収入は除く) スーパーで週5日、1日4時間働いている場合、週の所定労働時間20時間以上の基準を満たすため、従業員数、月の所定内賃金の条件を満たしていれば、扶養を外れることとなります。例えば、月平均20日働いている場合、時給が1100円を超えていれば月の所定内賃金が8万8000円を超える計算です。