「世界に発信を」モノづくり、町工場で体験 東大阪などでオープンファクトリー開催
普段は一般向けに見せることがない中小零細企業の町工場などを公開する「オープンファクトリー」イベントが今月、府内各地で相次ぎ開催される。無料公開が多く、参加する企業関係者らは地域活性化やまちづくりへの貢献、本業へのプラス効果を期待する。 「観光資源が『何もない』というまちは多いが、中小企業で働く人は地域の宝。地元向けだけでなく、日本、世界へ発信したい」。こう語るのは、7年目となる東大阪市を舞台にした「こーばへ行こう!」実行委員長で、照明器具などを製造する盛光SCM(同市)の草場寛子社長。 今回は8~9日、15~16日に分けて開催。過去最多の町工場50カ所を公開し、モノづくり体験や縁日なども行う。新たにスマートフォン用の無料アプリをつくり、周遊しやすくする。 草場社長は、「新入社員の採用につながったり、知り合った他社と一緒にモノづくりをするなどの効果が出ている」と話す。 14~16日には岸和田市など8市町で「泉州オープンファクトリー」、22~23日は河内長野市で「ワークワクワク河内長野」がある。 近畿経済産業局によると、府内で定期的に開かれるオープンファクトリーは少なくとも8つ。同局の津田哲史・地域連携推進課総括係長は「東日本に比べ関西は2010年代後半から始まった後発組だが、今や各地で盛んに行われるようになった」としている。