まだやる楽天?!補強の仕上げはFA陽岱鋼獲りへの参戦か
楽天の来季巻き返しへ向けての本気度が凄まじい。狙いをつけていた地元仙台出身の西武のエース、岸孝之(31)をFAで獲得することに成功、この日、今オフのFA移籍第一号となる入団会見を仙台で開いた。 「野球を始めたのが、この仙台。成長した姿を見せて地元に恩返しをしたい」と、岸が決断に至る理由を語ると、仕掛け人の星野副会長も、「殺し文句はないが、“迷ったら前に出ろ”というモットーにしている言葉を何度もね」と続けた。星野副会長が阪神監督時代に広島からFAした金本知憲(現監督)を口説いたセリフだ。 ソフトバンクを戦力外になった細川亨(36)にもいちはやく声をかけて確保、ポイントだったバッテリー部門を埋めた。ドラフトでは、岸の獲得を見越して将来性を重視して田中将大級のポテンシャルを持つ横浜高の藤平尚真投手を1本釣り、即戦力も、中継ぎ、左のワンポイントに絞って社会人2人と大学生2人を抑えた。次から次へと大補強を進めているが、複数の関係者の話を総合すると、これだけでは終わらない。新外国人の獲得調査と同時に、日ハムをFAで出た陽岱鋼(29)の獲得に動いているのだ。 星野副会長は、これまでも暗に陽の獲得をほのめかしているが、三木谷オーナーも「オフの補強は100パーセント副会長に任せている」と星野監督の補強案を財政面からも全面バックアップすることを宣言している。 陽は今季130試合に出場、打率.293、14本、61打点、66得点の数字を残したが、クライマックスシリーズのファイナルステージ、日本シリーズでは主に守備固めに回った。脇腹を痛め、とても試合に出れる状況ではなかったが強行出場、ファイナルステージのソフトバンク戦では、2つのファインプレーでチームの危機を救った。だが、球団との話し合いの中で「戦力のメンバーの中に自分の名前がなかった」とFAを決意。さっそくFAで糸井嘉男の抜ける可能性が高くなっているオリックスが獲得交渉に乗り出している。