imase、jo0ji、なとりが語る、いまアーティストが果たすべき役割とは?
「今」のポップス 互いの個性を分析する
ー2020’sも半ばですが、国内チャート上位の楽曲も、世界で聴かれる音楽も、以前よりかなり幅が広がっていて、「ポップス多様化の時代」と言えると思います。実際三人もポップスを作っている意識があると思うんですけど、ルーツも、目指している「ポップス」の中身も、異なっていると思っていて。まずは互いの印象や、それぞれの自分にはない部分について聞かせてもらえますか。 jo0ji 俺から言う? まずimaseはサビがいい。 なとり うん! わかります。 jo0ji ちゃんとわかりやすい。いいわかりやすさがある。俺はどちらかというと、ちょっと難解にいく癖があると思うから、振り切れるのは強いなと思う。それでいて、ちゃんと「普通」ではないというか、退屈なものではないのがすごくいいなと思います。 imase ありがたい! jo0ji なとりは、中毒性のある言葉選びができる。 imase わかる。 jo0ji この中ではなとりが一番、リリックの中のパンチラインが強いと思う。 なとり 私の印象はね、imaseくんはR&B、ヒップホップとか、グルーヴ強めの音楽を聴いてきた人じゃない? それをポップスとして表現しているのがimaseくんだよなと思う。それをわかりやすく、小気味いいものにできてるのは、今のポップス界にimaseくんしかいないと俺は思う。 imase それは言い過ぎだよ!(笑) なとり 本当に本当に。わりとグルーヴ重視じゃない? だから心を疲れさせずに聴ける小気味よさがimaseくんの強みだと思ってますね。 imase ありがとうございます。 なとり jo0jiに関しては、俺は歌詞がすごく好き。文学的ではあるんだけど、ちゃんと人にしゃべってる感じがある。それを俺はどうしてもできないからすごいなと思う。ライブパフォーマンスでもそれを感じた。話しかける感じはjo0jiにしかないものだなって思います。 jo0ji ありがとうございます。照れるなあ、これ(笑)。 imase 今この時代に昭和歌謡感のあるメロディと雰囲気と声質はjo0jiの他にいないと思うし、ちゃんとそこにルーツがあって、それを上手くポップスにしてるのがえげつないなと思う。メロに対して言葉の置き方が独特で、語りかけてる感じですごく伝わってくる。ライブを観た時も、聴いてる人がすごく救われてる感じがあるなと思った。 jo0ji ありがとうございます。 imase なとりはまず抜群に声がいい。曲の振り幅もすごい。「IN_MY_HEAD」みたいに、あそこまでロックに振り切ることもできるし。あと、メロの譜割りが細かかったりするじゃん? でもちゃんと言葉が入ってきやすい置き方で。「その文字の並べ方で、ちゃんと入ってくるんだ」っていう、面白い言葉の作り方をしてるなと思う。というのと、やっぱり圧倒的にメロが強い。メロセンスがあるし、なとり節もちゃんと感じさせるし。「なとりっぽい」と言わせちゃうくらい、唯一無二の圧倒的な武器があるなと感じます。 jo0ji たしかに。 なとり ありがとうございます、嬉しい。照れますなあ(笑)。