imase、jo0ji、なとりが語る、いまアーティストが果たすべき役割とは?
imase、jo0ji、なとりが、明日12月25日(水)発売の「Rolling Stone Japan vol.29」で表紙を飾る。2020年代前半に巻き起こった変革を象徴する存在であり、この先も大衆の心とアーティストの在り方をリードする存在として、imase、jo0ji、なとりという3人のソロアーティストたちをピックアップした。3人には、Rolling Stone Japanがサポートする3マンイベント『Juice』に出演してもらうことも決定している(2025年2月11日大阪・Zepp Namba、2月16日東京・Zepp Haneda)。現在、チケット先行「Rolling Stone Japan最終先着先行受付」を実施中(1月5日23:59まで/なくなり次第終了)。 【画像を見る】imase×jo0ji×なとり、Rolling Stone Japan次号の表紙ビジュアル ※この記事は2024年12月25日発売の『Rolling Stone Japan vol.29』に掲載されているものの一部です。 2020’sに刻む、三者のアイデンティティ 「正しさの暴力」と「ウケるもの」が溢れる時代に アーティストとしての役割を果たす imase、なとり、jo0ji。それぞれ自身の音楽を初めてネットにアップしたのは2021年。2021年5月3日、imaseはオリジナル曲の断片をTikTokに投稿し、それを見たなとりは、5月15日にTikTok初投稿を行った。住んでいる場所も違う、リアルでは会ったことのない二人だったが、SNSでフォローしあったことがきっかけでTikTok LIVEを一緒に行うようになる。2021年6月、その時の視聴者数は1桁だった。そして2022年8月、jo0jiは友人に向けて書いた曲「不屈に花」のミュージックビデオをYouTubeに公開。それを見たimaseはjo0jiのSNSをフォローし、すぐにDMのやり取りが始まった。 2023年末、Rolling Stone Japanにてimase&なとり対談を行い、「同世代」や「音楽シーンのトレンド」について語ってもらう中で、imaseから「jo0jiをなとりに紹介するよ」という話が挙がった。その後2024年の春、三人で焼肉を食べにいったことから仲を深め、楽曲「メトロシティ」を作り上げるにまで至った。 コロナ禍に入ってSNSの影響力が急速に肥大化し、音楽を届け方やリスナーの視聴環境にも変革が起きた時代に登場したのが、この三人である。 アーティストにとっては、機材さえ手に入れられれば誰もが自室で曲を作ることができて、インターネットの中で自分という存在を世間に見つけてもらえるようになった。突然、海を越えたところでたくさん聴かれることだってある。可能性が広がった時代ともいえるが、情報もコンテンツも洪水状態で、その取捨選択には感性と知性が問われるし、個性の競争は激化している。さらにライブハウスでの下積みを飛ばしていきなり大きなステージに立つこととなり(それぞれ初のワンマンライブの会場は、imaseが渋谷WWW、なとりがZepp Shinjuku、jo0jiが渋谷WWW X)、コロナ禍が明けてからは「現場」の影響力も無視はできず、いきなりライブ力が試される。そんな「可能性」と「厳しさ」の荒波を乗りこなし、今下の世代からも憧れの眼差しを向けられているのが、imase、jo0ji、なとりだ。 音楽を取り巻く環境の変化は当然クリエイティブにも影響を与えている。複数のジャンルやトレンドを混ぜた音楽が国内外に届くポップミュージックとしての力を持つようになり、日本語の歌い方にも様々な正解が生まれている最中だ。imase、jo0ji、なとりも、それぞれのベクトルでクリエイティブのトライを重ねている。 SNSをライフラインとして利用する世代は、SNSの功罪もよく理解している。アルゴリズムの影響で「おすすめ」に流れる音楽が一辺倒になってしまう時代に、「アーティスト」という役割を与えられた人間は何をすべきか。SNSで広がる「正しさの暴力」によって世間の空気や人々の価値観が変化する中で、表現者として音楽を通して伝えられることは何か。そういったところまで、imase、jo0ji、なとりに語り合ってもらった。