ファーウェイから資金受けた米財団の研究コンペ、下院議員が非難
(ブルームバーグ): 米政府が禁輸措置対象としている中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)から秘密裏に資金を受け取っていたとして米オプティカ財団を米連邦議員2人が16日非難し、こうした動きは外国の敵対勢力から米国の研究を守る取り組みに「反している」と主張した。
ブルームバーグ・ニュースは今月、ワシントンに本部を置くオプティカ財団が運営している研究コンペティションの一つで、ファーウェイが唯一の資金提供者となっていると、非公開の文書や事情に詳しい関係者の話に基づき報じた。
中国ファーウェイ、研究コンペ通じ米大学の最先端研究に資金提供
下院科学・宇宙・技術委員会の共和党と民主党のそれぞれのトップはオプティカのエリザベス・ローガン最高経営責任者(CEO)に宛てた書簡で、「オプティカがファーウェイから資金を受け取り、そのことを認識していない受取人に渡すという決定は、われわれが研究セキュリティー分野で目指しているリスク認識と透明性の向上に反する」と指摘。
研究コンペの「資金源を隠すことで、財団は米国の研究機関が法律を順守する能力を危険にさらしている」と批判した。
オプティカとファーウェイに同日、コメントを求めたがすぐに返答はなかった。
ファーウェイの広報担当者は以前、同社とオプティカ財団はグローバルな研究を支援し、学術交流を促進するためにこのコンペを創設したと説明。この担当者はファーウェイの社名はコンペが宣伝と見なされないよう非公開にされ、悪意はなかったと述べた。
ローガンCEOは以前の声明で、財団の寄付者の中には「米国の寄付者も含め匿名希望もある」とし、「この慣行は何ら不自然ではない」との見解を示していた。
原題:Huawei-Funded Research at US Institutions Faces House Probe (1)(抜粋)
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Daniel Flatley, Kate O'Keeffe