スバル「クロストレック」で初搭載「ストロングハイブリッド」、走りの良さを本邦初公開の製造現場で詳しく検証
■ 電動車特有の「ノイズ」も少ない ギアの仕上げ工法を見直したことで、ギアの噛み合いが良くなり、「キューン」とか「シューン」といった機械音が少なくなった。 ギアの歯の部分を磨く方法として、これまで採用していなかったパワーホーニングと呼ばれる加工を施した。これにより、ギア同士の当たり方が弱くなったため、そこから生じる音も小さくなったというわけだ。 実際、トランスアクスルに組み込まれている各種のギアを見たが、端的に言ってギアの表面がとてもキレイだ。 こうして新開発されたストロングハイブリッドシステム。スバルの真骨頂である、水平対向エンジンとシンメトリカルAWDの特性を最大限に活かした設計であることが、よく分かった。 スバルとしては当面の間、カーボンニュートラル実現に向けて多様な技術や選択肢を組み合わせる「マルチパスウェイ戦略」を貫くとしている。 トヨタと協業するEV、スバル自社で開発生産する独自EV、ストロングとマイルド2種類のハイブリッド、さらに既存ガソリンエンジンでも活用可能なカーボンニュートラル燃料の開発を並行的に行っていく。 桃田 健史(ももた・けんじ) 日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなどのレースにレーサーとしても参戦。ビジネス誌や自動車雑誌での執筆のほか、テレビでレース中継番組の解説なども務める。著書に『エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?』『グーグル、アップルが自動車産業を乗っとる日』など。 ◎Wikipedia
桃田 健史