【高校サッカー宮城全力応援】37年ぶりに重い扉を開けたイレブン「東北学院」を応援したい5つのこと
4.テクニカルなサッカーに強さを加えた今年のチーム
足元の高い技術を駆使した繋ぐサッカーを伝統的スタイルとする東北学院。 昨年の選手権県大会決勝で仙台育英にフィジカルで圧倒され、自分たちの良さを発揮できなかった反省から、今年はフィジカル強化に力を入れました。 ウォーミングアップ後に全体で行う体幹トレーニングや、練習後に選手達が自主的に行う筋力トレーニングなどを続けることで、相手に負けない強さを身につけた今年のチーム。 「全体的にプレー強度が上がり、県外の強豪チームと戦っても球際の競り合いでの強さを見せられるようになった。また攻守の切り替えの早さで負けることがなくなってきた」と橋本俊一監督は語ります。 チームを率いる橋本監督は、守護神であるGK橋本脩礼選手(3年)の父でもあり、親子で選手権に挑みます。現役時代GKだった父に対し脩礼選手は「自分のサッカーの基礎となる部分は父親から教えてもらった。選手権では父を超える活躍をしたい」と話しています。
5.東北学院の歴史を変えた絶対的キャプテン
チームの中心はセンターバックとして守備をけん引するとともに、139人の部員をまとめるキャプテン阿部幹大選手(3年)。 橋本監督が「これまで指導してきた中でもずば抜けたリーダーシップを持ち、彼の存在や発言一つでチームが一体になる」と評するほどの抜群の統率力でチームを支えてきました。 「自分のためではなく、仲間のためにサッカーをしている」と語るなど、誰よりもチームメイトへの強い思いを持つ阿部選手は「辛いことも沢山あったが、どんな時も自分を支え続けてくれた仲間たちに、選手権全国大会というまだ見ぬ景色を見せたい一心で頑張ってきた」と、この一年を振り返ります。 「東北学院を変える」を合言葉に、結果が出ない時期も決して下を向かず、阿部選手を中心にチームが一丸となって結束し掴み取った37年ぶりの選手権全国大会への切符。 12月29日に行われる奈良育英との1回戦に向け阿部選手は、「出場だけで満足という大会にはしたくない。今大会で快進撃を見せるために、まずはチーム一丸となって初戦をいい形で勝ち切りたい」と意気込みを口にしました。 (取材・文 高校サッカー選手権民放43社 / ミヤギテレビ)