J1新潟入りの東洋大・稲村隼翔存在感見せる、チームを決勝ラウンドへ導く【全日本大学サッカー選手権】
◇7日 全日本大学サッカー選手権予選ラウンド 東洋大5―2札幌大(東京・味の素フィールド西が丘) 札幌大に快勝した東洋大が16チームによる決勝ラウンドにコマを進めた。存在感を見せたのがレフティーセンターバックの稲村隼翔(はやと、4年・前橋育英)。来季から新潟入りすることが内定しているが、今季はその新潟の特別指定選手としてJ1リーグ12試合でプレーしたほか、準優勝したルヴァン杯の決勝でもスタメンとしてフル出場した。来季の正式加入前に、確固たる地位をすでに築きつつある。 この日は格上の東洋大が攻め込む時間帯が多かったため、相手FWとのギリギリのせめぎ合いはあまりなかった。一見すると、余裕のプレーぶり。しかし、試合後は反省しきりだった。 札幌大に鮮やかな一発を決められた1失点目について、「行くべきでした」と相手FWに寄せずにシュートを打たせてしまったことを悔やんだ。また、「単純なパスミスだったり、簡単な(ボール)ロストがありました」とも振り返った。 「チームに安心感をもたらすような振る舞いだったりをしていたつもりですけど、どこかで(気の)緩みがあって、失点しているんで、そこは反省点です。全然ダメでした」 今季の東洋大はチーム史上最高となる関東大学サッカー1部リーグ3位の好成績を収めた。だが、新潟とのかけ持ちだった稲村はそこに貢献し切れていないと感じ、その分だけ、今大会にかけている。 「東洋に100%の力を使えていなかった部分があります。失点しないところだったり、チームを引っ張っていくところだったりで、(新潟での経験を東洋大に)還元して、優勝したいと思っています。ルヴァン(の決勝)で勝てなかったこともそうですし、優勝に対しての思いはすごく強いです」 日本一の座を東洋大にもたらし、気分爽快にした上で、プロの世界でのさらなるステップアップを図りたい。 「スタメンで出続けるっていうところは当たり前としてやらないといけないですし、もっと成長して、A代表に必ず入りたいなっていう風に思っています」 日本代表入りに加え、小さい頃から「面白そうだな」と感じていたドイツ・ブンデスリーガ行きも目指す。
中日スポーツ