「ミスを指摘すると不貞腐れる部下」と向き合う3つのコツ
放送作家、NSC(吉本総合芸能学院)10年連続人気1位であり、王者「令和ロマン」をはじめ、多くの教え子を2023年M-1決勝に輩出した・桝本壮志のコラム。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【写真】令和ロマンに学ぶ、大人を「ホメとムチ(無知)」で手なずける技術
あなたは今年、何人の同僚にイラッとしましたか? 今回の相談はそんな職場の人間関係についてです。 「ミスの指摘や助言をすると、怒って不貞腐れてしまう人がいます。そういう人を怒らせずに、助言を受け入れてもらうにはどうしたらいいのでしょうか?」 部下や取引先、そして家族でも、「ここが間違ってるよ」とか「こうしたほうがいいよ」と指摘すると、不機嫌になったりヘソを曲げてしまうことってありますよね? そんな相手にはどのように向き合えばいいのでしょう? そこで今回は、吉本NSC講師という職業柄、たくさんの生徒を指摘し、たくさんの生徒に憮然とされてきた僕が、「指摘すると怒る人への対処法」をシェアしたいと思います。
怒る人は、「指摘」を「私的」に受けとってしまう
まず、指摘すると怒る人は、なぜ怒っちゃうんでしょう? 僕の経験だと“怒る人は「指摘」を「私的」に受けとってしまう”からなんです。 例えば、提出資料の誤植を指摘したとき。こちらは誤字や脱字の存在を伝えただけなのに、「そんな冷たく言う?」や「細かすぎるでしょ?」などの“私的な見解”を入れたり、「徹夜で作業したのに!」「また上司に叱られたよ……」などの“私的な感情”を挟み込んでいるんですね。 なので僕は、吉本の生徒たちに事前にこう伝えています。 「僕ら講師は指摘することが仕事なんで、これから何度も指摘します。だけどそこに『またお前か』とか、『同じこと言わせやがって』とか、私的な感情を入れないように努力するので、よろしくお願いします」と。 そう、私的に受けとる部下は決して0人にはならないけど、まずは“指摘する側の人間が、部下のミスを私情を挟んで見ないようにする”ことが大切。 できれば僕のように宣言をして、もしそうなっていないときは“部下から指摘される”といったチームにしておくほうが健全な組織になるんですね。