ジープの代名詞「ラングラー」新型発売。予想外のプライスダウンはZ世代へのアピールとシェア拡大が狙い
いずれも4ドア+リアゲートのロングボディタイプで、エンジンに最高出力272PS、最大トルク40.8kgf-mを発揮する2.0L・4気筒ターボを搭載。電子制御式8速AT(オートマチック・トランスミッション)や、駆動方式に後2輪と4輪の駆動を選択可能なオンデマンド方式4輪駆動を採用する点も変更はない。ちなみに本家のアメリカには、2ドア+リアゲートのショートボディ仕様や、3.6L・V型6気筒エンジン車、6.4L・V型8気筒エンジン車もあるが、日本には設定がない。
■新型ラングラーの変更点 新型ラングラーの主な特徴は、まず、全体のフォルムは先代モデルのイメージを継承しつつ、フロントフェイスを変更。縦に7つの穴があいた独自の7スロットグリルを小型化し、より洗練された印象のデザインとなった。各穴の縁部分となるグリルサラウンドのカラーには、アンリミテッド スポーツとアンリミテッド ルビコンにニュートラルグレーメタリックを配色し、アグレッシブな雰囲気を演出。アンリミテッド サハラにはプラチナシルバーを採用することで、高級感を醸し出す。
また、従来は運転席側ドアの前方ボディ部にあったポール状のマストアンテナを廃し、フロントウインドウの上部へ統合。外観をよりすっきりとさせるとともに、オフロード走行時に、アンテナに小枝などが引っかかることを防ぐ効果も生み出している。なお、従来のアンテナ位置には「トレイル レイテッド(Trail Rated)バッジ」を装着。これは、世界最高峰の4WD性能を開発するために、同ブランドが定めた独自規格を持つ証しだ。世界一過酷と呼ばれる性能試験にパスしたモデルだけに与えられる称号で、卓越したオフロード走破性をもつことを意味するという。
装着するタイヤやホイールにも、各グレードの個性が表れている。アンリミテッド スポーツでは、グレーアクセント入りの17インチ・アルミホイールに、舗装路と悪路の両方に対応するオールテレインタイヤを採用。アンリミテッド サハラでは、18インチ・アルミホイールにオールシーズンタイヤを装着し、オンロードでの快適性にも配慮する。そして、最もオフロード性能を高めたアンリミテッド ルビコンには、専用の17インチ・アルミホイールにマッド&テレインタイヤを装備。このタイヤは、大型のブロックパターンを採用することで、悪路での高い走破性を実現するタイプだ。しかも、足元によりワイルドな印象を与えることで、さらにアウトドアのテイストを加味することができることも魅力といえる。