「一人暮らし」をしている「50代」の「平均貯蓄額」はどのくらいですか? 老後資金は「1000万円」あれば問題ないでしょうか?
みなさんの中には、50代の単身者はどのくらい貯蓄をしているのか気になるという方もいるかもしれません。そこで今回は、50代の平均貯蓄額や老後に必要な資金額などを解説します。ぜひ参考にしてみてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
50代の平均貯蓄額は?
金融広報中央委員会がまとめた「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、50代の金融資産の保有率は61.7%であり、38.3%の人は何も保有していません。 金融資産を保有していない世帯も含めた金融資産の平均額は1391万円、中央値は80万円という結果でした。3000万円以上保有している人の割合が全体の9.3%と高い傾向があるため、平均額が高くなっているようです。 ただし、貯蓄額の場合は実態に近い数値となる「中央値」が現実的な数値として統計では注目されています。中央値とは、金額を小さい順から並べたとき、中央にくる数値です。
必要な老後資金はどのくらい?
総務省がまとめている「家計調査報告〔家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の1ヶ月あたりの平均消費支出額は「14万5430円」でした。 一方、実収入額の平均は「12万6905円」、可処分所得(税金や社会保険料を除いた手取り収入)は「11万4663円」となっています。可処分所得から消費支出を引くと、毎月「3万767円の赤字」です。 老後生活が20年続けば約740万円、30年であれば約1100万円の貯蓄が必要になります。ただし、老後で必要なのは生活費だけではありません。
老後資金のために必要な貯蓄額は?
老後の心配事といえば「介護」と「葬式」の費用という方もいるかもしれません。公益財団法人生命保険文化センターによる「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査」によると、介護に要した費用で一時費用の合計額は「平均74万円」という結果でした。 また、介護に要した月々の費用は「平均8.3万円」と報告されています。そしてその介護期間の平均月数は「61.1ヶ月(5年1ヶ月)」という結果になりました。 これらの結果より、初期費用の74万円と月々の介護費用の合計が約507万円、計約581万円が介護として用意しておくべき金額の目安と考えられます。 また、経済産業省による「特定サービス産業動態統計調査」によると、2023年の葬儀の平均費用は約120万円という結果でした。そのため、介護と葬式の合計として約700万円を別に用意しておくと安心できる可能性があります。