レアル・マドリー会長がラ・リーガ、UEFA、FIFAを批判「頭にあるのは金のことだけ。選手たちやフットボールを考慮していない」
レアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長が、スペインプロリーグ機構ラ・リーガ、国際サッカー連盟FIFA、欧州サッカー連盟UEFAを批判している。 24日にソシオ(クラブ会員)総会を開いたレアル・マドリー。ペレス会長はその場で、統括組織による各大会の運営方法について否定的な見解を示している。 欧州スーパーリーグ創設を目指す同会長はまず、犬猿の仲のハビエル・テバス会長率いるラ・リーガについて、次のように語っている。 「私は以前からフットボールが深刻な傷を負っていると言い続けてきた。これだけデリケートな状況に陥ったことは、いまだかつてなかったんだ」 「すべてのリーグ戦が苦しんでいる。悲劇的なのはフランスリーグだ。彼らの価値は10億ユーロから5億ユーロまで減少してしまった。偶然か、フランスはスペイン同様に投資ファンドのCVCが介入しているリーグだ」 「私たちのリーグも良い状況にはない。レアル・マドリーが昨季手にしたテレビ放映権収入は実質的に10年前と同じだ。私たちは損害を受けていると考えられることについて、今後も闘っていく所存だ」 ペレス会長は次に、UEFAとFIFAを糾弾。新フォーマットで行われているチャンピオンズリーグや32チームが参加するクラブ・ワールドカップなど、選手のことを考えず試合数だけを増加させていると憤りを表した。 「チャンピオンズの新フォーマットは不公平だ。誰も理解できない。試合数を増やして、各試合の価値がほぼ30%減少した。試合が増えて価値が減っているんだよ。この大会は終盤に人々の期待を集めており、最初にはそうなっていない」 「損害を被っているのは選手たちで、とにかく怪我が増え続けている。今季、私たちは最大で82試合を戦わなければならない。22試合から36試合と、UEFAとFIFAが運営する試合は63%増えた。また今季、前十字靭帯断裂の重傷はすでに9回生じており、早くも昨季の数に並んでいる。専門家は、疲労が原因だと言っているよ。それに試合時間はどんどん遅くなっており、選手たちは休むのがさらに難しくなっている」 「FIFAは代表ウィークの数を増やし、UEFAはすでにあった大会の試合数を増やした。そしてクラブ・ワールドカップという新たな大会まで始めようとしている。過去に運営されていた試合は488で、今は760試合だ。それらすべての目的が、さらなる収入を手にするためなんだよ」 「彼らは選手たちのことを考慮していない。このスポーツを持続可能なものにすることは考えていないんだよ」 なおレアル・マドリーは2023-24シーズン、フットボールクラブとして史上初めて10億ユーロの売上高を記録。正確な数字は2022-23シーズンと比較して27%アップの10億7300万ユーロ(約1730億円)で、また今季予算は11億2700万ユーロ(約1820億円)に。いずれの額も総会に参加したソシオの代表者たちから、ほぼ満場一致で承認を受けている。