ゆるいのにやせる!効率よく脂肪を燃やす走り方
若い頃はスリムだったのに、30歳を超えたあたりからだんだん脂肪がつきだした。あわてて体を動かし始めたが、体重が落ちる気配はないし、仕事が忙しくなってきて、いつも続かない……。無理せず続けられて、効率よくやせられる運動はないのだろうか。 【ひと目でわかる】心拍数と運動強度の関係を知って効率よく脂肪を燃やすには 「だったらジョギング一択です。ランニングほど苦しくないし、途中で歩いてもOK。体の変化を感じやすく、楽しく続けるための方法もたくさんあります」と教えてくれたのは、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さん。
青山学院大学の駅伝チームや卓球の福原愛選手などへの指導も行うカリスマトレーナーの中野さんに、やせるためのジョギング法を聞いた。 ■ジョギングでやせるメカニズム 「まず、ウォーキングでは“強度(体への負荷のこと)”が足らず、脂肪燃焼量が少ない。一方、走るのが慣れない方がランニングから入ると、強度が強すぎて体脂肪よりも糖質が燃えるのでダイエットには不向き。その点、体脂肪を燃やすのにちょうどいい強度で、慣れればいくらでもできるのがジョギングなんです」(中野さん、以下同)
ジョギングの定義は、だいたい時速8キロ(7分30秒/1km当たり)で走ること。息は上がるが、何とか人と会話ができるという程度のスピードだ。 「主観的な運動強度だと『ややきつい』から『きつい』ぐらい。心拍数で言うと、最大心拍数(220から年齢を引く)に対して60~80%くらいの数値を保ちながら走ると、より効率よく体脂肪を燃焼できます。いわば“脂肪燃焼ゾーン”ですね。逆に、心拍数がこの範囲外だとあまり燃えないからもったいない。いろいろなメーカーから心拍計が出ているので、トレーニングの際には活用すると便利です」
早い人なら、ジョギングを数回しただけで心肺機能が上がり、息が上がりにくくなったり、距離をさらに伸ばせたりする。脂肪燃焼ゾーンの心拍数を保ちながら走った場合、3カ月目あたりから体脂肪が落ちはじめるという。 ■10分の運動でも脂肪は燃える では、どのくらい走ればいいのか。かつて「20分以上運動しないと脂肪は燃えない」といわれた時代もあったが、これは誤りだと中野さんは言う。 「実験として、10分間のジョギングを3回するグループAと、30分間を1回するグループBで体脂肪量と皮下脂肪量の推移を比べると、Aのほうが減っていた※1