「教育」と「楽しい!」って両立する? トラウデン直美が探る、幸福度まで上がる教育のヒント
子供がのびのび生きられる社会をつくりたい!
『SDGs』の目標達成に向かって、元CanCamモデル・トラウデン直美が気になる問題に迫るこの連載。今回は、日本の教育が抱える課題と、子供も先生も楽しみながら学べる環境づくりの秘訣を探ります! 【写真】トラウデン直美、SDGs企画の集大成。〝地方創生の聖地〟徳島県神山町へ! SDGsの目標にも掲げられている「質の高い教育をみんなに」。振り返ってみると、これまでの学校教育はどこか正しい答えを覚えることが中心だった気がします。でも、「学ぶ」って、本来どういうことなんだろう? 子供たちが自ら疑問をもって、もっと自由に考えられる場が広がるといいなと思っていたら、何やら変化の兆しが!? 楽しみながら幸福度まで高まる教育のヒントを、教育変革家の久本和明さんに教えていただきました。 久本和明さん/教育変革のため、全国で『オモロー授業発表会』を開催 上下関係や指示命令のないティール組織企業・ワンピースを経営する傍ら、0円物々交換コミュニティ『ぐるり』を始動。2023年からは教師や行政、親子を巻き込み、次世代型教育を体感するイベント『オモロー授業発表会』を発起。全国に参加者が広がっている。著書に『僕たちはみんなで会社を経営することにした。』(クロスメディア・パブリッシング) トラウデン直美/高校時代に環境問題に興味をもって以来、エシカルな生活を模索。SDGs関連の発信に力を入れ、『news23』(TBS系)、『NIKKEI NEWS NEXT』(BSテレ東)など報道番組にレギュラー出演、現場取材も務める。2024年4月にCanCam専属モデルを卒業後は、ドラマ、ラジオ他幅広い分野に活躍を広げている。
体験しながら学ぶ「次世代型教育」とは?
信じて任せることで育つ主体性。周りに合わせるより、自分で考えて選ぶ トラ 久本さんの活動を知ったきっかけは、インスタのリールです! 子供たちがのびのびと学べる環境づくりを大切にされていますよね。以前、高校生たちとSDGsをテーマに話す機会があったのですが、皆さん優秀でありながら、自分の意見を言うことにためらいがある。もっと自由に、お互いが否定されていると捉えずに『自分はこう思う』と言い合える教育が、幼い時期から必要だなと強く感じたんです。 久本 これまで日本の学校教育は一方向的な講義形式がメインで、どうしても受け身になりがちですよね。僕自身も大学時代、せっかく受験して進学したのに、勉強に意欲がない人が多くて。しかも転職支援ベンチャーのインターンで経営者や人事の方々の話を聞くと、学歴はほぼ重視されていない。親たちは塾代や学費に苦労しているのに、「これって意味あるのかな?」と疑問をもつようになりました。こうした受け身の教育環境では、挑戦する主体性や達成感が得にくい。日本人の幸福感や自己肯定感が低い一因にもなっているのではないかと。 トラ 新しいことや違いを疎外する空気感があって、大人も子供もルールに縛られすぎて生きづらくなっているのかも? 私は中学校まで比較的自由な公立で出会いに恵まれ、楽しい思い出もたくさんあるんですが、時々息苦しさを感じて。制限されることが多いし、ハーフなのでやっぱりみんなと違う部分もある。そんな中、心の拠りどころになっていたのが『ポニーキャンプ』でした。年齢も性別も国籍も関係なく、みんなが自然体で関わって自分を表現できる場で、教育への興味の原点になっています。 久本 今の大人社会にも通じるお話で、「あれはダメ、これもやっちゃいけない」という環境だと、周りの目を気にして周囲に合わせ、自分の心の底からの思いを封印するクセがついてしまうと考えています。